ハロタン, イソフルラン, セボフルランの3種類の吸入麻酔薬のイヌの細胞性免疫機能に対する影響についてリンパ球幼若化試験およびルミノール依存性化学発光法により検討した.
ハロタン麻酔は負荷後1~2週間目とかなりの時間経過があった後に, イソフルラン麻酔は負荷直後~2日目と負荷後早期にリンパ球機能を抑制した.しかし, セボフルラン麻酔ではリンパ球機能の抑制はみられなかった.また, マクロファージ活性はどの麻酔薬によっても変動がみられなかった.
以上のことから, 各種吸入麻酔ごとにイヌの細胞性免疫機能, 特にリンパ球活性に与える影響に差があることが示唆された.
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