獣医麻酔外科学雑誌
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26 巻, 2 号
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  • ―腎血流と尿噴流―
    陰山 敏昭, 武藤 眞, 遠藤 尚之, 渡辺 俊文, 三品 美夏, 若尾 義人, 鈴木 立雄, 高橋 貢
    1995 年 26 巻 2 号 p. 29-37
    発行日: 1995/04/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    犬の腎移植後の腎機能検査法としてカラードプラ断層法の有用性を検討する目的で, 自家および同種移植腎の安定期に各種検査を行った。その結果, 犬においてはカラードプラ法によって腎および腎内血流の定量的血流速度測定が可能であり, その有用性が認められた。また, 膀胱・尿管吻合の評価には膀胱内尿噴流の観察が有効であることが明らかになった。これらのことから, 腎移植後にカラードプラ法を応用することにより非侵襲的に合併症の診断および腎機能, 尿管機能を詳細に評価できる可能性が示唆された。
  • 山下 和人, 尾上 三千子, 加藤 智子, 今野 説子, 泉澤 康晴, 小谷 忠生
    1995 年 26 巻 2 号 p. 39-46
    発行日: 1995/04/30
    公開日: 2010/12/09
    ジャーナル フリー
    外科手術あるいは内視鏡検査の目的で麻酔した症例犬69例に自発呼吸下でGOIあるいはGOS麻酔を実施した。そのうちGOI麻酔では18/35例, GOS麻酔では16/34例について終末呼気炭酸ガス分圧 (EtCO2) が40mmHgを越えないように麻酔管理した。
    EtCO2を指標に麻酔管理した群では、, 麻酔深度を必要以上に深くする危険性を回避できた。その結果, 体温の低下, 末稍動脈血圧の低下, および呼吸性アシドーシスといった麻酔の影響を軽度に抑えることができ, とくに, 2時間を超える長時間の吸入麻酔を実施した症例において顕著であった。
    EtCO2は犬の臨床例においても, 安全な麻酔管理をするために有用なモニター項目の一つであると結論された。
  • 森島 隆司, 細田 延恵, 千村 収一, 田辺 哲也
    1995 年 26 巻 2 号 p. 47-51
    発行日: 1995/04/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    排尿困難を主訴に来院した2例の雌犬を外科的手術によって治療した。症例1は慢性尿道炎, 症例2は線維性平滑筋腫によって尿道が圧迫されたもので, いずれも外科的処置によって回復した。両症例ともに, 直腸検査, 腟検査が排尿困難の原因疾患の診断および外科的アプローチ法を決定するために有用であった。
  • 田口 正行, 牧野 仁, 卯野 由美子, 小宮 貴行, 諸角 元二
    1995 年 26 巻 2 号 p. 53-57
    発行日: 1995/04/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    胸部の外傷性気管狭窄のため, 呼吸困難を呈した日本猫の1例に対し, 外科的治療を試みた。狭窄部は気管分岐部より20mm頭側で約10mmの長さであった。この部分を切除し, 前後の気管輪に縫合糸をかけて閉鎖した。発咳は徐々に減少し, 術後2ヵ月以降は全く認められず, 予後は良好であった。
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