外科手術あるいは内視鏡検査の目的で麻酔した症例犬69例に自発呼吸下でGOIあるいはGOS麻酔を実施した。そのうちGOI麻酔では18/35例, GOS麻酔では16/34例について終末呼気炭酸ガス分圧 (EtCO
2) が40mmHgを越えないように麻酔管理した。
EtCO
2を指標に麻酔管理した群では、, 麻酔深度を必要以上に深くする危険性を回避できた。その結果, 体温の低下, 末稍動脈血圧の低下, および呼吸性アシドーシスといった麻酔の影響を軽度に抑えることができ, とくに, 2時間を超える長時間の吸入麻酔を実施した症例において顕著であった。
EtCO
2は犬の臨床例においても, 安全な麻酔管理をするために有用なモニター項目の一つであると結論された。
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