獣医麻酔外科学雑誌
Online ISSN : 1349-7669
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40 巻, 1 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
短報
  • 藤井 康一, 小林 孝之, 広瀬 幸雄
    原稿種別: 短報
    2009 年40 巻1 号 p. 1-6
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/10/07
    ジャーナル フリー
    股関節形成不全を持った同胎犬5頭に若齢期恥骨結合癒合術(JPS)を16週齢以前に実施した。それら症例の術前および30週齢時にX線画像のPennHIPのDI値、背側寛骨臼辺縁角(DARA)およびノルベルグ角を計測して比較した。5症例の左右股関節のDI値は、術後の30週齢時において明らかな減少は認められなかった。一方、5症例の左右股関節のDARA値は、術前に比較して30週齢時に減少し、ノルベルグ角は、術後の30週齢時にはほとんどが増加した。これら症例について3歳齢時に身体検査ならびにCT検査を実施したが、股関節に特記すべき異常は認められなかった。
  • 相川 武, 高橋 大志, 藤田 宏志
    原稿種別: 短報
    2009 年40 巻1 号 p. 7-12
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/10/07
    ジャーナル フリー
    重度の胸水の為、呼吸困難を示した3歳避妊メス ウィペットが来院した。胸水の細胞診、生化学的検査結果および原因疾患除外により特発性乳び胸と診断した。ニューメチレンブルーを腸間膜リンパ節に注入後、胸管結紮術(TDL)と乳び槽切除術(CCA)を実施した。しかしながら術後も乳び性滲出液の持続が認められたため、10日後に2回目のTDLを実施した。TDL後、リンパ管造影検査により胸管交通が残存していることを確認したことから、能動的胸腔腹腔シャントチューブ(デンバーシャント)も装着した。2回目の手術後、乳び性浸出液の量は徐々に減少し、術後180日目にはシャントチューブからの滲出液の排出は認められなくなった。第1,098病日現在、乳び胸の再発は認められていない。
  • 長井 新, 藤岡 透, 江畑 健二, 石原 直子, 瀬戸林 政宜, 藤岡 荘一郎, 三宅 龍二
    原稿種別: 短報
    2009 年40 巻1 号 p. 13-17
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/10/07
    ジャーナル フリー
    8ヶ月齢、避妊雌のスコティッシュフォールドが右後肢跛行を主訴に来院した。X線検査で骨軟骨異形成症と診断し、非ステロイド系抗炎症薬と関節軟骨保護サプリメントを投与したが十分な改善がみられなかった。そこで、病理検査を実施し、足根骨に放射線を照射した。照射直後より顕著な改善がみられ、非ステロイド系抗炎症薬を中止できた。しかしながら、70日後に跛行が再発したため、症状が重度であった左右後肢の趾節骨に照射を再度行なった。照射後1ヶ月間は疼痛の軽減はみられなかったが、55日目に飼い主より症状の改善が報告された。照射後158日以上経過した現在も症状は認められないが、X線検査では左右後肢の骨変形は進行していた。
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