イソフルラン麻酔下での外科手術を実施した馬53例を用いて, 側臥および仰臥姿勢におけるPaCO
2とPetCO
2の相関関係を調べた。すべての症例馬において, 自発呼吸および間歇的陽圧換気 (IPPV) 法を応用した。その結果, 両体位において有意な (P<0.05) 相関を有した。側臥姿勢の自発呼吸期およびIPPV期の相関係数は, それぞれ0.781, 0.906であった。一方, 仰臥姿勢では, それぞれ0.479, 0.719であった。このことから馬の吸入麻酔では, 仰臥姿勢の自発呼吸期において相関性が低下するものの, PetCO
2のモニタリングはPaCO
2を反映する指標として側臥および仰臥姿勢のいずれの体位においても臨床的に有用であることが明らかとなった。
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