犬臨床例の先取り鎮痛の効果をモルヒネ (MOR), ブトルファノール (BTR) およびブプレノルフィン (BUP) について検討した。麻酔前投薬として, アセプロマジン単独またはアセプロマジンとMOR, BTRまたはBUPを併用し, ケタミンで麻酔導入後, 笑気—酸素—セボフルラン吸入麻酔で麻酔維持した。術後にはすべての供試犬にケトプロフェンとBUPを投与した。いずれのオピオイドも術中の麻酔要求量を約2割軽減した。すべての供試犬で強い術後疼痛は観察されず, とくにMORではより効果的に軽減された。
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