獣医麻酔外科学雑誌
Online ISSN : 1349-7669
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28 巻, 3 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 中村 俊之, 田村 誠
    1997 年 28 巻 3 号 p. 35-52
    発行日: 1997/07/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 山添 和明, 松本 直章, 野中 真紀子, 盆子 原誠, 小野 憲一郎, 工藤 忠明
    1997 年 28 巻 3 号 p. 53-63
    発行日: 1997/07/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    犬のハロセン誘発性肝障害の発症機序を解明するため, 門脈動脈血化法で肝酸素供給量を制御した灌流系を用い, 低酸素時の肝エネルギー代謝とこれに伴うフリーラジカルの産生に及ぼすハロセン麻酔の影響を検討した。ハロセン吸入は低酸素下の肝組織中ヌクレオチドの脱リン酸化を増強すると同時に, プリン代謝を促進した。したがって, ハロセン誘発性肝障害の発症にはキサンチンオキシダーゼを介したフリーラジカルが関与すると推測された。
  • 内山 孝志, 伊藤 忍, 奥河 寿臣, 石丸 睦樹, 儘田 雅行
    1997 年 28 巻 3 号 p. 65-72
    発行日: 1997/07/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    5頭の馬を用いて2時間のイソフルラン麻酔下で輸液無投与, 乳酸リンゲル液の静脈内投与10mlおよび40ml/kg/時間の3回の実験を行い, 循環動態, 血液性状および臨床症状を観察した。右心房圧と平均肺動脈圧は無投与群では一定の値で推移したが, 投与群では時間経過に伴い, また, 用量依存性に上昇した。麻酔開始60分以降において40ml投与群の右心房圧は他の2群に比べて, 平均肺動脈圧は無投与群に比べて有意に高かった。平均動脈圧および末梢血管抵抗は3群において時間経過にともない上昇, 心拍出量は時間経過と伴に減少する傾向にあったが, いずれも群間に有意差はなかった。投与群では赤血球容積と血清総蛋白値は用量依存性に, また, 時間経過により低下する傾向がみられ, いずれも60分以降において40ml投与群は無投与群と比べて明らかに低かった。40ml投与群の3頭には麻酔終了時に顔面の強い浮腫がみられた。乳酸リンゲル液の投与による血圧維持は困難であり, 40ml/kg/時間の投与速度は安全性に問題があると考えられた。
  • 伊東 輝夫, 廉澤 剛, 望月 学, 西村 亮平, 松永 悟, 鈴木 穂高, 中山 裕之, 佐々木 伸雄
    1997 年 28 巻 3 号 p. 73-80
    発行日: 1997/07/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    副腎機能充進症の発症前に診断された副腎皮質癌の13歳のイングリッシュセッターに対し, 副腎摘出術を行った。肉眼的に確認できた腫瘤は完全に摘出したが, この時点で反対側の副腎は外見上正常と思われた。しかしながら, ミネラルコルチコイド欠乏による術後の高カリウム血症が生じ, プレドニゾロン投与により改善された。手術の10ヵ月後, X線学的に肺転移が認められ, 身体検査および血液検査において副腎機能充進症に関連する異常が認められた。シスプラチンの投与により, 臨床症状の一時的な改善と血漿コルチゾール値の低下が認められたが, 2週間後に患犬は死亡した。剖検では, 肺, 脾臓, 肝臓, 腎臓, 小腸, および脳に転移病巣が認められた。
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