獣医麻酔外科学雑誌
Online ISSN : 1349-7669
Print ISSN : 0916-5908
ISSN-L : 0916-5908
35 巻, 3 号
July
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 強矢 治, 鶴岡 学, 久保田 真理, 中西 真紀子, 田川 雅代, 森 千秋, 斉藤 久美子
    原稿種別: 原著
    2004 年 35 巻 3 号 p. 53-61
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/12/28
    ジャーナル フリー
    尿道内に結石が確認されたウサギの15症例について検討した。尿道結石症の発生は雄に多かったが雌にも少なからず認められた。骨盤腔を通過した結石に対しては尿道切開あるいは膣切開などの外科処置により良好な結果が得られた。結石が骨盤腔内に進入した症例の転帰は望ましくなかった。手術適応の判断は慎重に下すべきであり, 全身状態や血液検査結果の評価も重要であるが, 予後は結石の存在部位に大きく左右されるものと思われた。
  • 丸谷 永一, 鈴木 馨
    原稿種別: 原著
    2004 年 35 巻 3 号 p. 63-70
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/12/28
    ジャーナル フリー
    日本産野鳥111種2,189点の保護記録から, 骨折の発生状況を明らかにし, 予後因子を検討した。骨折は16%の個体に認められ, 骨折個体の保護治療後の放野率は28%であった。骨折部位は, 部位不明を除くと翼が全体の37%を占めており, 翼以外 (22%) を上回っていた。骨折の予後因子として最も重要なのは体格であり, 大型鳥では放野率30~40%であるのに対し, 特に小型鳥の翼部開放骨折の放野率は8%であった。また、放野までの保護収容期間は, 翼骨折で明らかに長期化しやすく, 3ヵ月近くに及ぶものも少なくなかった。これらのことから, 小型鳥の翼骨折に焦点をあて, 保護から放野に至るまでの一貫した治療プログラムの構築が, 重要な研究課題であると考えられた。
feedback
Top