航空分野では国際民間航空機関(International Civil Aviation Organization,ICAO)のシカゴ条約付属書により,認定訓練組織,航空機の運航者,整備事業場,ヘリの整備,航空機の設計製造,航空交通業務,飛行場業務で安全管理システム(Safety Management System,SMS)の導入が義務付けられている.安全管理システムは安全方針と安全目標,安全リスク管理,安全保証,安全推進の4つの柱からなっている.安全管理システムはデータに基づく安全管理を重視している.安全管理を行うためにどのようなデータを集めるべきかが自明ではない.本稿では,安全管理システムの概略について述べるとともに,航空交通業務の安全管理システムにおけるデータの収集・解析・配布のおり方について検討する.
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