このところ家庭用電気製品による事故が続き,社会問題となっている.2007年8月に発生した扇風機を火元とした火災事故では2人が亡くなったが,その後の調査で,老朽化した扇風機やエアコンなどを出火原因とする火災がこの10年間で400件以上起きており,多数の被害者が出ている.一方で環境保全の観点から,3R(リユース,リデュース,リサイクル)の推進が叫ばれており,製品の耐用寿命に対する検討が緊急課題となってきている.電気製品は何故故障や事故を発生するのか,nite(独立行政法人製品評価技術基盤機構)から報告されている製品事故のデータをベースに,市場で発生した事故品の故障解析と再現試験結果から家庭用電気製品の安全確保について考察する.
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