電磁ノイズによる装置の誤動作は,装置内の能動素子であるLSIの誤動作が主要因である.ESDガン試験では,あるタイミングで発生する誤動作は見落とされがちである.そこで,本稿では,LSIが実装された回路基板上で,LSIの動作に同期したノイズを任意のタイミングで印加するイミュニティ試験手法について述べる.印加するノイズ源としてESD(Electrostatic Discharge),及び,TLP(Transmission Line Pulse)を用い,設定した任意のタイミングで印加することで,回路の中で特定のタイミングでイミュニティの低下する領域があること,また,一例として,FPGAおよび汎用CPUを対象に試験した結果,イミュニティが低下する時間領域は,いずれもクロック等で内部の状態が変化する時期と関係していることを述べる.
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