1.松本市近郊12箇所の池沼の盛夏に於けるプランクトン相について述べた。
2.鹽倉の小池,女師の池,スケート場の池を除き他の池には全部Microcystis aeruginosa等より成る"水の華"の發,逹が著しかつた。全池沼群を通じて水温は22.0°~28.5℃,又水素イオン濃度(pH)は6.0~7.0であった。
3.鹽倉池,女師の池,神澤池,惣社池,眞觀寺池,新池,生妻池,横田池に於ては動物性プラシクトンの方が優勢で,鹽倉の小池,スケート場の池,女鳥羽池,神田池に於ては植物性プランクトンの方が優勢であつた。
4.プランクトン動物相は主として輪蟲類,枝角類,橈脚類によつて構成され,プランクトン植物相は主としてCeratium hiirundinella,及び緑藻類によつて構成せられてゐた。
而して動物性プランクトンは全般を通じて輪蟲類が優占種であつた。
5.プライクトン生産量は概ね大で,粗容量にして5.51~22.06cc/m
3であつた。
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