陸水学雑誌
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10 巻, 3-4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 津田 松苗
    1941 年 10 巻 3-4 号 p. 141-149
    発行日: 1941年
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    幽京都附近の山地溪流及び平地の小川に就いて水中蘚苔中に棲息する動物群聚の豫察的研穽をなし次の事柄を知つた。
    1.昆蟲幼蟲が大部分を占む。
    2.昆蟲成蟲ではドロムシ科のElmis sp.成蟲が居つた。
    3.標兆種は鱗翅目Cataelyst midas BUTLER(キオビミヅメイガ)の幼蟲である。
    4.優占種は各場處により同一でない。然しOrthocladius sp.,Micrasema spp.,Elmis Sp.等の優占的なる場合が比較的多い。
    5.毛翅目幼蟲の中には遲くとも蛹化に先立ちこの群聚を去るものが少くない。
    6.密度は中和束に於ける蘚苔1gr中に12.14個體を含むを最大とし,八瀬に於ける同じく0.84個體を最小とする。7つの異る個處の手均は3.60個體である。
  • 河西 芳一
    1941 年 10 巻 3-4 号 p. 150-162
    発行日: 1941年
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    1. 長野縣八ケ岳西斜面の水系,即ち上川の上流たる瀧ノ湯川,澁川,鳴岩川,柳川と釜無川の上流たる立場川の五河川に就き主として夏期の動物相を調査した。
    2. 瀧ノ湯川,柳川,立場川は中性水を流し生物相も極めて豐富で,瀧ノ湯川には91毬柳川,立場川は略50種を産する。
    3. 澁川,鳴岩川は酸性河川で,生物相はその水質に抑制されて極めて貧弱である。
    4. 之等各河川の動物相の貧富はpH,酸度,Cl',SO4"等の強弱,濃度と並行的である。
    5. 各河のは中流區(1100~1200m)が最も豐富な動物相を示してゐる。
    6. 各河川の動物相はその海拔高度や長短に關係なく相似的である。
  • 精度の再吟味及び阻害物質の除去法に就て
    富山 哲夫, 小島 良夫
    1941 年 10 巻 3-4 号 p. 163-170
    発行日: 1941年
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
  • 小岩井 冨美子
    1941 年 10 巻 3-4 号 p. 171-180
    発行日: 1941年
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    1.松本市近郊12箇所の池沼の盛夏に於けるプランクトン相について述べた。
    2.鹽倉の小池,女師の池,スケート場の池を除き他の池には全部Microcystis aeruginosa等より成る"水の華"の發,逹が著しかつた。全池沼群を通じて水温は22.0°~28.5℃,又水素イオン濃度(pH)は6.0~7.0であった。
    3.鹽倉池,女師の池,神澤池,惣社池,眞觀寺池,新池,生妻池,横田池に於ては動物性プラシクトンの方が優勢で,鹽倉の小池,スケート場の池,女鳥羽池,神田池に於ては植物性プランクトンの方が優勢であつた。
    4.プランクトン動物相は主として輪蟲類,枝角類,橈脚類によつて構成され,プランクトン植物相は主としてCeratium hiirundinella,及び緑藻類によつて構成せられてゐた。
    而して動物性プランクトンは全般を通じて輪蟲類が優占種であつた。
    5.プライクトン生産量は概ね大で,粗容量にして5.51~22.06cc/m3であつた。
  • 吉村 信吉
    1941 年 10 巻 3-4 号 p. 181-188
    発行日: 1941年
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    1.本副湖盆の等しい深さに於ける。O2の差は,1)湖盆形態,2)湖盆への有機物の供給量,3)湖底湧泉,4)擾動の4者によつて説明される。
    2,日光湯ノ湖の本副湖盆は形態(深さ)水温が等しいからこの決定に都合がよい。
    3.觀測によつてO2の差が見出され,結局副湖盆の方が狹いので廣い本湖盆よりも湖岸からの有機物の供給が大きいからであると思はれる。
  • 小久保 清治, 川村 輝良
    1941 年 10 巻 3-4 号 p. 189-193
    発行日: 1941年
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    1.湖水の滴定曲線をBTBを用ひて描くと,緩衝價(Cotag α)はBCGを用ひた場合よりも大きく出る。これは綏衝作用の最も強いpH範圍を滴定するからである。しかし兩色素の何れを月ひても變化の傾向は殆ど同一である。
    2.BCGを用ひた方が各層の曲線がよく區別されるのみならず,其滴定鹽酸量はメチルオレンヂを用ひた場合と殆ど一致するので實際研究に峠BCGの方がよい様である。しかし兩方用ひて廣い範圍を研究すれば一層よい。
    3.湖水の緩衝價は時期によつて變化し,今囘の結果は前囘の價に比して減少してゐる。綏衝價の垂直分布も亦變化し其の變化の模樣は湖水によつて異る。
    4.湖水の綏衝價(BCGでの)は本研究では最少Cotng α0.40(王池1m層),最大Cotag α4.08(王池底層)の間に變化した。
    5.綏衝價の變化は全屠に起るが深層の變化が特に著しい。しかし何故に然るかは未だ明かでない。
  • 山本 荘毅
    1941 年 10 巻 3-4 号 p. 194-201
    発行日: 1941年
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
  • 吉村 信吉
    1941 年 10 巻 3-4 号 p. 202-206
    発行日: 1941年
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
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