Aspergillus fumigatus 毒素画分注射マウスの病理組織学的, 臨床化学的所見とトキソイド化の検討を行なつた.
トキソイドで免疫した抗体価は毒素で免疫したものより幾分弱いが, 毒素攻撃に対する致死防禦効果がみられ, 最も効果的なものは75℃, 60分, 0.25%ホルマリン, 毒素の順で免疫したものがその作用強かつた.
毒素注射後の病理組織所見では肺臓に気管支肺炎, 腎臓には亜急性ビマン性糸球体腎炎, 肝臓において所々に細胞浸潤巣を起こし, 臨床的所見では血糖, ヘマトクリット値, 尿中Naの低下が, 又血色素の増大, 血沈の促進等が観察された.
マウス臓器コハク酸々化系酵素阻害は毒素により弱くみられたが, トキソイドでは更に軽度であり, コハク酸脱水素酵素阻害はいずれも軽度で, その作用弱かつた.
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