カンジダ症と宿主の免疫機構の関係を明らかにするために, マウスの
C. albicansに対する免疫応答の特徴と感染防御におけ細胞性および液性免疫の役割を追求した. その結果,
(1)
C. albicansに対する抗体産生は, PFC法で実験系により20~40%の陽性率を示した.
(2) 細胞性免疫応答の出現率は検出法により異なり, 遅延型皮膚反応が最も高く, 50~80%の陽性率を示した.
(3) 免疫マウスの感染に対する生残率と液性および細胞性免疫を同時に獲得する頻度はほぼ一致した.
(4) 免疫マウス脾細胞を正常マウスへ移入した実験においても, T細胞とB細胞の両者を移入した群にのみ感染防御効果がみられた. 従つてマウスのカンジダ症における抵抗機構には細胞性免疫系のみならず液性免疫系も関与することが示唆された.
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