片麻痺,運動失調症,パーキンソニズム,それに対照群として正常者にアイカメラを用いて,各種注視点の軌跡を描出し,分析を試みた.
所要歩行数,歩行時間は各疾患群においては正常群の約2倍を要し,片麻痺に最も著明である.
注視点の軌跡の形状は,各群それぞれ独特の形状を示した.
軌跡の面積では,運動失調症に最も大きく,パーキンソニズムに最も小さい.
上下動では正常群に最も大きく,パーキンソニズムに最も小さかった.
水平動は,運動失調症,片麻痺に大きく,正常群に最も小さい.
水平動・上下動比は,正常群では0.5以下であるが,疾患群ではすべて0.5以上を示した.
年齢的変化では,正常群,パーキンソニズムでは上下動,面積ともに小さくなるが,運動失調症では水平動,面積とも増大の傾向を示した.
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