脳卒中後片麻痺患者の左右体幹回旋力の違いを調べた.対象は発症6ヵ月以上を経過した片麻痺患者55名で,60deg/secの角速度で3回の最大随意回旋運動を行った.左右回旋方向の最大ピーク・トルク値/体重×100(Nm/kg)の値(PT/W)を麻痺側,回旋方向,上下肢の麻痺の程度によって比較した.PT/Wは左,右片麻痺患者ともに上下肢の麻痺が同程度なら,左右の体幹回旋力には有意差は認められなかった.
体幹筋群は両側性神経支配であること,回旋運動では両側体幹筋群が協調的に作用することのため,健常人と同様に片麻痺患者でも左右体幹回旋力の相違を生じなかったと考えられた.
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