健常102肢および頸髄損傷(残存機能レベルC
5~C
7)12肢の上腕二頭筋において,針電極の運動単位電位をトリガー信号とし,表面単一運動単位電位を加算平均により計測し,最大M波と比較し運動単位数を算出した.また,表面電極の形状と貼付位置,再現性について検討した.健常者の運動単位数は,60歳を越えると有意な低下が認められ,60歳以下では631±219であった.頸髄損傷患者の残存運動単位数は,筋力が低下しているほど減少し,徒手筋力テスト3レベルの3肢ではすべて100以下となった.本法は頸髄損傷患者の部分的脱神経の定量的評価が可能であり,筋力回腹の予測,そのメカニズム究明,筋力増強法の検討に有用と思われる.
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