リハビリテーション医学
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21 巻, 4 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 加倉井 周一
    1984 年 21 巻 4 号 p. 213-214
    発行日: 1984/07/18
    公開日: 2009/10/28
    ジャーナル フリー
  • 特にSLRテストに対する考察
    忽那 龍雄, 渡辺 英夫
    1984 年 21 巻 4 号 p. 215-219
    発行日: 1984/07/18
    公開日: 2009/10/28
    ジャーナル フリー
    健康成人,男性946名,女性842名の両下肢の下肢伸展挙上角度(SLR角度)を調査し,SLRテストを評価する上に参考となる事項について述べた.即ち,
    1.日本人成人におけるSLR角度の正常値は,男性が右下肢78.7度±9.70度,左下肢79.0度±9.94度であり,女性が右下肢85.7度±8.48度,左下肢87.3度±8.38度であった.これらSLR角度の臨界値は男性65度,女性75度と考えられた.
    2.SLRテストを評価するにあたっては,正常者のSLR角度には男女差があり女性の角度が大きいこと,並びに左右差はなく左下肢と右下肢との間に高い相関があることに配慮する必要がある.
    3.また正常者におけるtight hamstringsの頻度は,男性が12.5%,女性が13.2%であった.
  • 鳥居 重夫, 笠原 健, 吉本 有希子, 村上 慶郎
    1984 年 21 巻 4 号 p. 221-226
    発行日: 1984/07/18
    公開日: 2009/10/28
    ジャーナル フリー
    多発性硬化症患者31例を障害病巣の組み合わせにより脊髄型,視束・脊髄型,脳幹-小脳・脊髄型,視束・脳幹-小脳・脊髄型の4型に分類し,それぞれの臨床経過について障害の改善度をMcAlpineらとKurtzkeの方法により評価し,さらに錐体路,脳幹,小脳,知覚,膀胱直腸,視覚の個々の機能に対してもKurtzkeの方法により改善度を評価した.全体の改善度はMcAlpine法によると2.55±1.43→1.74±0.95,Kurtzke法によると,Δ3.22±2.32であった.型別ではMcAlpine法によると脳幹-小脳・脊髄型が,Kurtzke法によると視束・脳幹-小脳・脊髄型が最も良かった.機能別では脳幹機能が最も良かった.予後の推定には型別,機能別に分類することが有用であると考えられた.
  • 首藤 貴, 恒石 澄恵, 狩山 憲二, 大塚 彰, 赤松 満
    1984 年 21 巻 4 号 p. 227-233
    発行日: 1984/07/18
    公開日: 2009/10/28
    ジャーナル フリー
    座位保持姿勢を得ることが困難な重度脳性麻痺症例,特にアテトーゼ型に対して不随意運動を抑制し座位姿勢を確立させることを目的としての座位保持装具(Sitting support orthosis)を作製し,日常生活の場で使用しその成績を検討した.採型に際してリラクセーションが最も良く得られる姿勢や機能的な四肢躯幹の位置について,両親やリハ・スタッフから情報を得ることが大切である.採型は採型装置を用いて陰性モデルを作製する.次にギプスで作られたシートを用いて仮合わせを行なう.過去5年間に重度脳性麻痺症例に対して26個の装具を作製した結果,異常緊張の軽減が得られ,上肢機能の向上や訓練に対する意欲の向上も観察された.
  • 八木 了, 杉本 良洋, 中土 幸男, 半田 康延, 島田 洋一, 小松 繁, 内藤 輝, 市江 雅芳, 星宮 望
    1984 年 21 巻 4 号 p. 235-242
    発行日: 1984/07/18
    公開日: 2009/10/28
    ジャーナル フリー
    上位運動ニューロンの障害によって麻痺した上肢の末梢神経に機能的電気刺激(FES)を行い,それによって得られる手の動作を解析した.刺激には幅0.2msecの負性矩形波を用い,周波数は20Hz,振幅が0~-25Vの間で可変できる10チャンネルの刺激装置を試作して用いた.刺激電極としてはtefron-coated stainless steel wireを用い,経皮的埋込み電極とした.刺激による個々の動作として,指の伸展と屈曲,母指の伸展,対立,屈曲などがほぼ分離して得られた.組合せ刺激では,母指対立位での手のopening, grasp, lateral pinchなどの動作が得られた.これらの動作を応用することによりADL上有用な手の機能をFESで再建することが可能であると思われた.
  • 特に除神経による影響
    吉田 和也, 原田 義昭, 広畑 和志
    1984 年 21 巻 4 号 p. 243-246
    発行日: 1984/07/18
    公開日: 2009/10/28
    ジャーナル フリー
    ラット下肢筋にATPase染色を行ない,その錘内筋を観察した.左下肢筋は坐骨神経圧挫によって除神経状態とし,右下肢筋は正常群として温存した.錘内筋はtype 1線維とtype 2線維に分類し,その横断面積を計測した.
    1) 標準的ラット筋紡錘は3本のtype 1線維と1本のtype 2線維より成り,type 2線維は4本のうち3番目の大きさである.
    2) 除神経状態においてはtype 1線維は萎縮し,type 2線維は膨化する.
    3) 除神経後type 1線維は萎縮後神経再支配に伴い大きさを増し,type 2線維は膨化後神経再支配に伴い縮小し,再びtype 1線維より小さくなる.
  • 石田 暉
    1984 年 21 巻 4 号 p. 247-254
    発行日: 1984/07/18
    公開日: 2009/10/28
    ジャーナル フリー
    上肢不随意運動の定量化を目的に,つまみ圧(Force)と位置の変化(Position)が経時的に測定できる装置を開発し,正常対照群・患者群各20例に使用し,次に示される結果が得られた.
    1.動的機能の指標と考えられるRising TimeとTime Delayに関しては,対照群,患者群間の同一負荷量における各値に有意差は認められなかった.
    2.つまみ上げ動作によって得られるパワー・スペクトルでは,対照群に比し,患者群では,パワーの増加,重心の位置および最大周波数のいずれも有意の増加を認めた.
    3.患者群では,疾患の種類によりパワー・スペクトルのパターンが異なる傾向を示した.
    4.負荷の増加に伴う周波数の変化は,対照群のForceのみに有意で,患者群では変化はみられなかった.
    以上より,上肢不随意運動の客観的評価法としての本法の有用性が示唆された.
  • 青木 扶実, 細川 徹, 中村 隆一
    1984 年 21 巻 4 号 p. 255-257
    発行日: 1984/07/18
    公開日: 2009/10/28
    ジャーナル フリー
    成人の中枢神経疾患患者の社会的技能を簡便に評価する方法として,社会成熟度検査は有用である.この検査によって従来指摘されていた中枢神経疾患患者の社会的技能,すなわち対人行動技能の低下を具体的に示すことができた.こうした患者では,身体運動のみならず心理的・社会的行動にも退行している様子がうかがわれる.末梢神経・骨関節疾患患者や一部の中枢神経疾患患者では,運動技能低下にも拘らず社会的技能やADL技能を維持しうることが実際に示された.因子分析の結果も,対人行動技能は運動技能やADL技能を前提としないことを示した.
  • 椎野 泰明
    1984 年 21 巻 4 号 p. 259-260
    発行日: 1984/07/18
    公開日: 2009/10/28
    ジャーナル フリー
    女性のRA患者の排尿動作について,206名に調査した.その結果トイレで不便を感じるものは99名,和式トイレでしゃがんで出来ないものは98名で,それらの患者は中腰,立位で行なっている.トイレの出入りが困難なものは7.8%,排尿後の後仕末が困難なものは13.6%,衣服の上げ下げが困難は27.2%である.RAになってトイレを改造したものは37.4%で,自宅のトイレが洋式のものは114名であった.しかし洋式トイレでも困難を感じるものが19名いた.一方下肢関節の股関節の屈曲と外転,膝関節の屈曲,足関節の背屈,底屈においてトイレで不便を感じる者と感じない者,しゃがめる者としゃがめない者の間にそれぞれ有意差があった.
  • 学会発足以後
    明石 謙
    1984 年 21 巻 4 号 p. 261-268
    発行日: 1984/07/18
    公開日: 2009/10/28
    ジャーナル フリー
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