東京都立神経病院において,リハビリテーションを施行した16例のGuillain-Barré症候群(以下,GBSと略す)患者を対象として,その臨床経過から,「早期回復患者」8例と「回復遅延患者」8例の2群に分けて,その発病初期の臨床情報のうち,機能予後に影響を与える因子について検討した.GBS患者2群間では,発病年齢,機能障害・能力低下・社会的不利の各側面で大きな違いを認めた.「回復遅延患者」では,発病年齢が高く,筋力低下が著しく,人工呼吸器を装着するなど機能障害が重度であった.そのため,「早期回復患者」に比較して,能力低下・社会的不利で大きな問題を残し,それらに対する十分なリハビリテーションが必要なことが示唆された.
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