脳性麻痺児60人の粗大運動に対する入院訓練効果をGMFM (日本語版粗大運動能力尺度) で調べた. 平均入院時年齢4歳, 平均入院期間4カ月で, GMFMは入院時33.1%から退院時41.0%に7.9%増加した. 入院集中訓練によるGMFMの総合点の変化は, 脳性麻痺児の粗大運動発達曲線に比べて大きく, 10歳まで認められた. GMFCS (粗大運動能力分類システム) レベルII 3人では総合点が76.1%から85.1%に, レベルIII 29人では50.3%から60.9%に, レベルIV 16人では16.7%から24.1%に, レベルV 12人では2.8%から4.4%に増加した. 単独入院児41人では43.2%から52.0%に, 母子入院児19人では11.1%から15.9%に増加した. 単独入院児41人中手術および訓練を行った26人では48.2%から58.8%に, 訓練のみの15人では34.6%から42.0%に増加し, 両群間に粗大運動能力の増加パターンに有意差はなかった.
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