臨床神経生理学
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51 巻, 1 号
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特集「臨床神経生理検査における多職種連携: 検査技師から医師へのメッセージ」
  • 酒田 あゆみ, 神 一敬
    2023 年 51 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2023/02/01
    公開日: 2023/02/03
    ジャーナル フリー
  • 星野 哲
    2023 年 51 巻 1 号 p. 2-6
    発行日: 2023/02/01
    公開日: 2023/02/03
    ジャーナル フリー

    施設によりその割合は異なると思うが, 神経伝導検査は医師も技師も実施する。両者が行う場合は一つの検査室を共有することが多いであろう。医師と技師が良好な関係で業務に臨めるように提言をさせていただきたい。内容は検査環境整備で備品購入の際, 臨床側の希望であるほうが購入されやすいこと, 検査にまつわる諸所の事柄, 手順書作成で協力してほしいこと, より良い検査データを得るための技師教育や検査指示について, 検査室維持のための会計の発生, 整理整頓への協力など多岐にわたるものである。ご自分にも経験のあることと捉えて, 医師目線と技師目線の違いを感じていただけたら幸いである。なお, 心象としては「です, ます調」で執筆したかったのだが, 学会誌へ投稿する上で「である調」で執筆させていただいたことをお断りさせていただくとともに, 医師の皆様方と技師が今後, より一層良好な関係になることを祈りたい。

  • 渡邉 恵利子, 酒田 あゆみ, 迎 伸孝, 下川 能史
    2023 年 51 巻 1 号 p. 7-13
    発行日: 2023/02/01
    公開日: 2023/02/03
    ジャーナル フリー

    当検査室は大学病院検査部の1部署であり脳波専従のスタッフがいるわけではない。しかしながら, 医師と技師が診療科の垣根を越え密なコミュニケーションを図ることにより信頼関係を築き, 質の高いてんかん診療を可能としている。技師は医師に対し脳波所見だけでなく検査のタイミングや追加検査など積極的に情報発信, 提案することで, 早期診断, 治療戦略決定に貢献することができる。医師は技師に対し脳波記録や判読について助言, 指導し, てんかん診療に必要な教育を充実させている。医師–技師間連鎖のいずれかが切れると理想的なてんかん診療は実現しない。患者の利益向上のため技師は日々技術を磨き知識を深め自らを高める努力をしている。ここでは当院の運用の工夫を紹介するが, 病院の規模や関わる診療科など自施設の特性を考慮し参考にしていただきたい。

  • 浅黄 優
    2023 年 51 巻 1 号 p. 14-19
    発行日: 2023/02/01
    公開日: 2023/02/03
    ジャーナル フリー

    術中神経モニタリング (IONM) は, 術操作に起因する神経障害の可能性を早期に検出し, 術後の神経合併症の回避を目的に施行される。手術室という特殊環境下で実施するIONMには外科医, 麻酔科医, 看護師, 臨床検査技師, 臨床工学技士などがそれぞれ専門的な立場で関与している。さらにIONMで対象となる神経機能は術操作による影響のみならず, 複数因子の影響を受けることから, 導出波形は変化しやすく, その都度速やかな判断と臨機応変な対応が必要である。したがって, IONMの施行には手術に立ち会っている全職種によるチーム医療が必要不可欠といえる。本稿では検査技師の立場から, IONM遂行上の重視ポイントや波形変化時の対応手順, 加えてIONM導入時に技師に協力を求める際のコツについて記述した。IONMによって最大限の神経機能の温存を目指すため, より良いチームで業務を遂行できるよう, 今後も協力していきたい。

  • 眞下 緑, 間宮 由真
    2023 年 51 巻 1 号 p. 20-27
    発行日: 2023/02/01
    公開日: 2023/02/03
    ジャーナル フリー

    睡眠関連疾患の確定/除外診断において終夜睡眠ポリグラフィ (PSG) を適切に利用するためには医師と技師との間で十分なinteractionが必要である。閉塞性睡眠時無呼吸・レム睡眠行動異常症・ナルコレプシーといった睡眠関連疾患におけるPSGでは, それぞれに必要となる患者への指示や設備・検査環境, 検査時の介入, 解析方法は異なる。さらに, これらの睡眠関連疾患は相互に合併する可能性もあり, 一晩の検査で十分な情報量と良質な記録を得るためには, よく練られた検査ストラテジーが必要となる。今回我々は, 検査目的や患者に応じた検査ストラテジーを立てるために当センターで行っている医師–技師間のinteractionのポイントを述べる。医師–技師間でどのように情報共有し話し合いをしていくかは施設によって異なると思われるが, interaction の有無で検査結果が大きく変わる可能性があることは知っていただきたい。

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