臨床神経生理学
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42 巻, 6 号
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特集「臨床脳波を行う技術師のために」
  • 髙橋 修
    2014 年 42 巻 6 号 p. 357
    発行日: 2014年
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
  • 飛松 省三
    2014 年 42 巻 6 号 p. 358-364
    発行日: 2014/12/01
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
  • 人見 健文, 池田 昭夫
    2014 年 42 巻 6 号 p. 365-370
    発行日: 2014/12/01
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
    脳波記録に携わる技師は, 電極配置法, モンタージュ, 電極のタイプ, インピーダンス, フィルターの原理を理解した上で, 脳波計の設定や電極装着を行う必要がある。検査開始後は, 正常および異常の脳波, 賦活時の脳波変化などに注意しつつ脳波記録を行う。さらに近年普及したデジタル脳波計の特徴を生かして, Density modulated spectral array (DSA) の活用, あるいはモニター上で脳波記録中の表示に適切なモンタージュの切り換えを行い, リアルタイムでより適切な脳波活動の評価を行うことがのぞまれる。また検査技師も脳波の判読の過程と結果を積極的に活用して脳波判読医と互いの情報意識の共有を行う。判読者の立場も理解した上で脳波記録を行うことで, 総合的な脳波検査と判読の質的維持と向上がもたらされる。臨床発作時あるいは脳波上発作パターンが出現した場合には, 適宜医師および他の検査技師に連絡し対処する役割も求められる。
  • 石郷 景子
    2014 年 42 巻 6 号 p. 371-377
    発行日: 2014/12/01
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
    脳波検査を実施するためには, 電極が正しい位置で装着され, 接触抵抗を下げて電極間の抵抗にばらつきをなくすことが重要である。脳波記録は覚醒安静時および賦活時脳波と睡眠時の記録が必要であり, そのうち賦活法は安静覚醒時の閉眼状態で明らかでない異常波の検出や生理的変化の観察を目的としている。そのためには被検者の協力が必要であり, 検査前に目的や方法を分かりやすく説明し, 被検者の協力を求めるようにする。また, 検査情報を事前にチェックすることは必要である。被検者自身から聞き出すことも検査がスムーズに進行するために必要となる場合もある。
  • 伊藤 進, 小国 弘量
    2014 年 42 巻 6 号 p. 378-386
    発行日: 2014/12/01
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
    小児の脳波検査においては, 体動や啼泣などのアーチファクトが混入しやすく, 電極の装着や維持が困難であることも多々あるが, 十分な検査時間の確保と検査方法の工夫とにより, アーチファクトの混じらない睡眠期のみの“きれい”な脳波よりも, 覚醒期と睡眠期の両者を含む“十分”な脳波を記録することが重要である。また, 乳児期から幼児期, 小児期になるにつれ, 覚醒期の基礎律動や睡眠期の生理的な睡眠波が大幅に変化していくため, 各年齢における正常な脳波所見を理解する必要がある。さらに, 小児てんかんにおいては, てんかん症候群 (脳波・臨床症候群) が大きな割合を占めるため, ウエスト症候群, 早発良性小児後頭葉てんかん (パナイオトポロス) 症候群, 中心側頭部棘波を示す良性てんかん, レノックス・ガストー症候群, 小児欠神てんかん, 若年ミオクロニーてんかんなど, 代表的なてんかん症候群に特徴的な脳波所見を熟知しておくことも重要である。
  • 山﨑 まどか, 松浦 雅人
    2014 年 42 巻 6 号 p. 387-392
    発行日: 2014/12/01
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
  • 宇城 研悟
    2014 年 42 巻 6 号 p. 393-398
    発行日: 2014/12/01
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
    臨床脳波の記録は, アーチファクトを最小限に抑えて判読のしやすい綺麗な脳波を記録することが, われわれ脳波記録者に課せられた業務の1つである。特に脳死判定の際にはアーチファクトを取り除くことが極めて重要な作業となり, 臨床検査技師として腕のみせ所である。確かに, 一般書籍によると, アーチファクトはその原因をつきとめて, 可能な限り除去することと述べられている。しかし, 時としてアーチファクトそのものが, 臨床脳波判読の際に大切な情報をもたらすこともあり, アーチファクトを注意深く観察しなくてはならない場合も存在する。臨床脳波の記録はアーチファクトとの闘いであり, 判読の敵となることが大半であるが, ときには結果を紐解く味方にもなりうるアーチファクトも存在する。一般的なアーチファクトの鑑別点や対処法, 臨床的意義のあるアーチファクトの鑑別を一部症例提示しながら述べる。
  • 水野 久美子
    2014 年 42 巻 6 号 p. 399-408
    発行日: 2014/12/01
    公開日: 2016/02/25
    ジャーナル フリー
    平成17年10月に臓器移植法が施行され脳死下での臓器移植が可能となり, その後, 平成22年7月に改正臓器移植法施行により本人の臓器提供の意思が不明な場合も, 家族の承諾があれば臓器提供できるようになった。脳波検査は大脳皮質活動の消失を確認するのに最も信頼性の高い検査と言われ, 法的脳死判定に必須項目で, 「脳波活動の消失 (いわゆる平坦脳波 (Electrocerebral inactivity: ECI) の確認」が必須条件となる。また必須項目ではないが法的脳死判定マニュアル (判定マニュアル) で聴性脳幹誘発反応 (ABR) を行いII波以降の消失を確認しておくことが望ましいとある。ECIは脳波計の内部雑音を超える脳由来の電位がないことで具体的に測定条件を加えると電極間距離7 cm (乳児5 cm) 以上で, 電極接触抵抗100 Ω~2 kΩの条件下で, 2 μV/mmの感度にて, 単極・双極4誘導以上のチャネル数で, 30分以上記録し, 途中に呼名や痛み刺激を行い, 3 μVを超える脳波活動が見られないこととなる。臨床検査技師は予告なく始まる法的脳死判定に向けて, 判定基準を満たしていると認められるレベルの脳波を記録できるよう日頃からの訓練が不可欠となる。
日本臨床神経生理学会第4回奨励賞受賞
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