概要. 金属薄板の電磁圧接は,間隙を有する2枚の金属薄板を電磁力によって瞬時に接合する技術である.電磁圧接の接合因子は,金属薄板の他の金属薄板への衝突速度,衝突後の薄板間の衝突点の移動速度および衝突角度である.本稿は,金属薄板の変形を波動方程式を使ってモデル化し,数値実験によって金属薄板の変形挙動をグラフで示し,接合因子の数値化を行なった.
概要. 坂上・横山による2 次元ハミルトンベクトル場の流線トポロジーの文字列分類理論を大量のデータに対して適用するには,その計算機実装が不可欠である.本稿ではパーシステントホモロジーを用いた離散的定式化によりハミルトニアンのレーブグラフを得る安定かつ適合な手法を得た.これに基づき,ハミルトニアンデータから文字列表現を自動計算するアルゴリズムを構成し,その2次元非圧縮流体への適用例を示す.
概要. 本稿は,連立非線形方程式の新たな数値解法を提案する.目的は初期値に近い解を求めることである.これを実現させるために,代数方程式を解くアルゴリズムである平野法と,非線形最適化問題におけるArmijo法と似た考え方を用いる.各種の連立代数方程式や連立非線形方程式に対する数値実験により提案手法の有効性を検証した.