獣医麻酔外科学雑誌
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23 巻, 4 号
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  • 間 弘子, 水野 豊香, 原 秀昭
    1992 年 23 巻 4 号 p. 141-149
    発行日: 1992/10/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    新しいベンゾジアゼピン系化合物であるミダゾラムを馬に臨床応用するために, その効果, 体内動態, 副作用, 麻酔前投薬としての投与量さらに麻酔導入薬との併用時の反応について検討した。
    ミダゾラムの0.05~0.2mg/kgの濃度での単独投与では, 筋肉内投与では投与後13~20分に, 頸静脈内投与では3分以内に鎮静状態が発現した。静脈内投与では頭頸下垂および後駆脱力などを主徴とする鎮静作用が認められたが, 中臀筋を中心とする攣縮が出現した。しかし攣縮は2分以内に消失し, その後鎮静状態は約2時間持続した。血漿中半減期は2時間前後の傾向を示し, 臨床および血液生化物的に特に異常は観察されなかった。麻酔導入薬と併用した結果, キシラジン1.0mg/, ミダゾラム0.01mg/kgおよび塩酸ケタミン2.0mg/kgの投与量において, 倒馬は良好で, 吸入麻酔への移行に必要な開口器の装着および気管チューブの挿入も容易に実施できた。
  • 浦野 利晃, 佐々木 伸雄, 大橋 文人, 河村 美奈, 長瀬 雅之, 落合 真理, 中市 統三, 廉澤 剛, 西村 亮平, 竹内 啓
    1992 年 23 巻 4 号 p. 151-158
    発行日: 1992/10/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    原発性肝細胞癌6例について肝葉切除術を行った結果, 切除した腫瘤は1例が多結節型, 5例が塊状型であった。塊状型のうち4例は肝の一葉に大きな腫瘤を形成していた。結節型, 塊状型ともに, 画像診断所見と肉眼所見とが摘出後の検索によりほぼ一致しており, 画像診断が手術適応かどうかの診断に有用な手がかりになると思われた。
    また, 結節型または塊状型で一葉に限局しているものは, 腫瘍の大きさにかかわらず肝葉切除を積極的に行う意義があると思われた。
  • 遠藤 薫
    1992 年 23 巻 4 号 p. 159-165
    発行日: 1992/10/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    正常犬5頭ならびに脊髄損傷犬1頭に, 脊髄機能の診断法である脊髄誘発電位 (SCEP) を応用した。その結果, 椎弓切除術中に露出された硬膜外腔へ直接電極を挿入した場合, ならびに透視下で経皮的に硬膜外針を用いて電極を挿入した場合のいずれにおいても, 犬における基本的波形が得られた。また, 実験的に脊髄を圧迫した場合, これらのSCEPはわずかな圧迫に対して明確に変化することが明らかとなった。脊髄損傷の症例でもその変化が確認されたことから, 本法は小動物臨床の脊髄機能診断法として有用であることが示唆された。
  • 田浦 保穂, 保田 昌宏, 中間 實徳, 中市 統三
    1992 年 23 巻 4 号 p. 167-169
    発行日: 1992/10/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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