日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
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選択された号の論文の718件中51~100を表示しています
  • 佐々木 優吉, 関川 みゆき, 吉田 要, 朱 めいは, 喜多 英敏
    セッションID: 1F20
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    酢酸と水の分離を目的とするゼオライト分離膜は、ゼオライト層の親水性と耐酸性の制御がその特性を大きく支配すると考えられる。こうした特長を有するゼオライト膜を合成するために、耐酸性に優れているMFI型ゼオライトをベースとして、骨格構造中のアルミニウム比を高めた合成を試みた。得られたゼオライト結晶の結晶形状は、通常の条件で合成されるMFI型ゼオライトとは大きく異なっていた。本合成条件で得られたゼオライトの結晶成長速度の異方性とそれに起因するゼオライト膜の微細構造上の特徴について調べた。
  • 木村 禎一, 松田 哲志, 永納 保男, 野村 浩, 松原 秀彰
    セッションID: 1G18
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    切削工具材料にはWC-Co超硬合金が広く用いられてきた。近年、W資源の偏在や価格高騰が懸念されており、Ti(C, N)基サーメットを始めとする代替材料の開発が進められている。切削プロセスの高速化・乾式化に対応するため、従来の超硬工具にはTiNやAl2O3などのセラミックス系硬質コーティングが施されており、代替材料の実用化のためには、同様のコーティングをTi(C,N)基サーメット上へ作製する技術が必要である。化学気相析出(CVD)法は、密着性・機械的特性に優れた結晶質コーティングの作製法として広く利用されているが、通常の熱CVDではプロセス中の高温でTi(C,N)基サーメットが著しく熱劣化するため、新たな成膜プロセスが求められている。本研究では、レーザーCVD法を用いて、(Ti,Mo)(C,N)-Niサーメット上にAl2O3/ TiN積層コーティングを作製した。
  • 且井 宏和, 後藤 孝, 山下 勇司, 藤嶋 正剛
    セッションID: 1G19
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    化学気相析出法により異なる面方位のMgO単結晶上にLiCoO2膜を合成し、エピタキシャル成長、膜配向および微細組織の関係を調べた。得られた膜はLiCoO2単相であり、(100)、(110)および(111)MgO上にそれぞれ (104)、(018)および(003)に配向した。これらの面内配向はLiCoO2[010] // MgO[01-1]、LiCoO2[100] // MgO[1-10]およびLiCoO2[010] // MgO[01-1]であった。(100)MgO上に合成した(104)配向膜の表面組織は長方形の自形を持った結晶粒が密に詰まった構造をしており、これはMgO上にLiCoO2膜がエピタキシャル成長することに由来する。
  • 章 嵩, 塗 溶, 後藤 孝
    セッションID: 1G20
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    β-SiC films were prepared by laser chemical vapor deposition (LCVD) using a diode laser with hexamethyldisilane (C6H18Si2) precursors. The effects of laser power (PL), deposition temperature (Tdep) and total pressure (Ptot) on deposition rate (Rdep) and microstructure were investigated. Films showed highly (111)-orientation and had Rdep in range of 36-84 μm h-1. At PL = 200 W, Ptot = 400 Pa and Tdep = 1900 K, the surface of film was consisted of well crystalline polygonal grains about 2 μm in size and the cross section showed a dense columnar structure. With increasing Ptot from 600 to 1000 Pa, the grains in films changed into smaller size and irregular.
  • Ming Gao, Akihiko Ito, Rong Tu, Takashi Goto
    セッションID: 1G21
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    TiO2 films were prepared by laser chemical vapor deposition using Nd: YAG laser. Effect of precursor vaporization temperature (Tvap) and deposition temperature (Tdep) on microstructure and deposition rate was investigated. Single-phase anatase TiO2 films were obtained at Tvap = 453 K and Tdep = 1010-1080 K, whereas single-phase rutile TiO2 films were obtained at Tdep = 750-1180 K. TiO2 films showed a columnar growth and the diameter of columnar increasing with increasing Tvap from 453 to 623K. Morphology of TiO2 films changed from granular grains to polygonal grains, and then to terraced grains with increasing Tdep. At Tdep = 1000-1100 K, the deposition rate (Rdep) increased significantly from 25 to 980 um/h with increasing Tvap from 453 to 623 K. The highest deposition rate for TiO2 film reached 980 um/h at Tvap = 623 K and Tdep = 1068 K.
  • 城戸 保樹, 中西 和樹, 宮坂 晶, 金森 主祥
    セッションID: 1H18
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    多様な結晶相をもつ酸化鉄系材料は、幅広い用途に利用されており、その応用のために、構造制御を目的とした研究が数多くなされてきた。本研究では、塩化鉄を出発原料として、相分離誘起剤として働くポリアクリルアミド(PAAm)共存下、プロピレンオキシドをゲル化誘起剤として用いるゾル-ゲル法によって、バルク状の酸化鉄多孔体を作製し、その物性を評価した。適切量のPAAmを添加して、水酸化物等の析出を抑制しつつ自発的相分離を誘起することで、整った共連続構造を持つバルク状のキセロゲルが得られた。得られたキセロゲルはXRD的に無定形であったが、不活性雰囲気下での熱処理によってFe3O4、Fe、Fe3C等の結晶相が得られた。
  • 倉橋 昌幸, 金森 主祥, 中西 和樹
    セッションID: 1H19
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    シリカエアロゲルは高気孔率、高可視光透過性など特異な物性をもつ多孔性物質である。しかしながら脆性が極めて高く、材料としての利用は限られている。近年、有機-無機ハイブリッド体を与えるメチルトリメトキシシラン(MTMS)を用いたゾル-ゲル系において、疎水性メチルシロキサン架橋体の相分離を界面活性剤により抑制することで、柔軟なエアロゲルが得られることが報告された。本研究では、界面活性剤としてエチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)単位からなるトリブロックコポリマー型非イオン性界面活性剤(EOmPOnEOm)を用い、メチルシロキサン架橋体の相分離抑制に対する界面活性剤の役割を明らかにすることを目指した。
  • 樽谷 直紀, 徳留 靖明, 高橋 雅英, 中西 和樹
    セッションID: 1H20
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    ハイドロタルサイト様化合物 (HTlc) は層状複水酸化物の一種であり、これまでにサイト選択的反応や吸着、担持、徐放などゲスト分子の反応性制御への応用が広く研究されてきた。このようなHTlcの大部分はマイクロメートルサイズの結晶性粒子として得られる。しかしながら、このようなバルク結晶粒子の場合、層間でのゲスト分子の拡散速度が極端に遅いことから、利用可能な活性点は結晶表面近傍に限られる。一方で、メソあるいはマクロスケールの流路を有したHTlcモノリスでは、ゲスト分子の拡散が促進されることから、吸着および徐放能の向上が期待される。本研究では、ゾル-ゲル法を用いて、制御されたマイクロメートル領域の流路を有するHTlcモノリスの作製を行った。
  • 金森 主祥
    セッションID: 1H21A
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    ゾル-ゲル法を含む液相合成法は、言うまでもなく多孔性物質の構造・形態・機能を簡便かつ精緻に制御できる優れた手法である。細孔の大きさや形態の異なる多様な多孔性物質が研究されているが、モノリス状(塊状)多孔体の研究例は、シリカ系を除くと多くはない。これは、溶媒中における重合反応や分相現象を適切に制御し、均一な架橋構造体を得ることが比較的難しいためと考えられる。本講演では、非シリカゾル-ゲル系において演者らが取り組んできた新規モノリス状多孔体の開発について、下記の3例を含むいくつかの実例を示しながら解説・議論したい。
  • 平野 正典, 佐藤 信吾
    セッションID: 1H32
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    オキシ硫酸チタン水溶液からニオブとユーロピウムを含有したアナターゼ型チタニア微粒子を水熱法により直接的に合成し,その構造・相安定性・光触媒特性・蛍光特性などの性質を調べた.合成したアナターゼ型チタニア固溶体は紫外光下においてMBの分解に対する光触媒活性と蛍光特性示した.ドープ成分の存在によりアナターゼからルチル型への相転移は遅延した.
  • 保村 竹彦, 松本 勇磨, 冨田 恒之, 垣花 眞人
    セッションID: 1H33
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    近年のエネルギー、環境問題といった観点から化石燃料に替わる新たなエネルギー源が求められておりその一つに水素が注目されている。水素を得る一つの方法として、太陽光中に多く含まれる可視光域の光と水を利用し水素と酸素を生成する事の可能な可視光応答水分解光触媒の研究が広く行われている。可視光を利用する有力な手法としてzスキーム型の水分解光触媒があり、その中で水素生成系にPt/SrTiO3:Rh、酸素生成系にWO3、電子伝達剤にFe3+/Fe2+を用いることで可視光域の光を利用し水から水素と酸素を生成することができる。しかし電子伝達剤を用いることで反応が多段階となり、エネルギーロスが生じていると考えられる。本研究では水素生成系と酸素生成光触媒を複合しエネルギーロスを減少させ活性の向上の可能性を検討した。
  • 中村 圭佑, 緒明 佑哉, 今井 宏明
    セッションID: 1H34
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    本研究では、均一で不規則な集積構造を有する酸化チタン、酸化スズおよびその固溶体(TixSn1-xO2)ナノ結晶の作製を行った。酸性溶液であるフッ化チタン水溶液に対し、水酸化ナトリウムやスズ酸ナトリウムの塩基性溶液を混合し、得られた生成物を取り出して乾燥させることで1~5 mm程度の大きさを持つ透明なバルク状の集積体を得た。得られた集積体は大きさ3 nm程度のナノ結晶がナノメートルスケールで不規則に配列しているものの、マクロスケールで凝集せず、均一に集積した構造を持っている。酸化チタンの結晶多形や固溶体の組成は、溶液のpHや原料濃度を変えることによって制御することができた。
  • 岡田 健司, 高松 雄一朗, 中平 敦, 徳留 靖明, 高橋 雅英
    セッションID: 1H35
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    チタン酸ナノチューブ(TNTs)は直径5-10 nm、長さ数100 nm、チューブ構造を持つ材料である。このような特殊なナノ構造を持つため、光触媒、太陽電池、電界放出、ガスセンサーなど広範な応用が期待されている。一般的にTNTsはアナターゼもしくはルチルのTiO2粉末を水熱処理することにより作製される。この場合TNTsは1本1本が毛玉のようにお互いが絡み合い、粉末として得られる。TNTsを高効率のデバイスとして用いるためには、お互いが絡み合わず、配向したTNTs薄膜の作製が望まれる。本研究では出発原料としてゾル-ゲル法で作製したアモルファス薄膜を用いることで基板に垂直に配向したTNTsの作製に初めて成功した。また水熱条件のNaOH濃度を変えることによりナノシートからナノチューブへの形態変化も調べられた。
  • 長谷川 丈二, 金森 主祥, 中西 和樹, 菅原 義弘, 幾原 雄一
    セッションID: 1H36
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    n型半導体性や光触媒機能を有しているチタニア(TiO2)は、様々な分野で応用されている非常に有用な物質であり、多種多様な形態を有するチタニア材料が作製されている。ゾル-ゲル法は、チタニア材料を作製する有用な方法の一つとして有用であり、粒子や薄膜など様々なチタニア材料の作製に用いられてきた。しかし、チタニア材料は非常に高い化学的安定性を有しており、後処理により一度作製したチタニア材料の構造を変化させることは比較的困難である。本研究では、水酸化リチウム水溶液を用い、比較的温和な条件でゾル-ゲル法により作製したチタニア多孔体の表面に花弁状の構造を作製することに成功した。
  • 佐藤 達也, 長谷川 丈二, 金森 主祥, 中西 和樹
    セッションID: 1H37
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    酸素欠陥チタン酸化物(TinO2n-1)は、その優れた電気伝導性と化学安定性のため、電気化学分野への応用が期待されている。特に、Ti4O7は非常に高い電気伝導性を示すため、燃料電池の電極などへの利用が期待されている。しかし、還元型の金属酸化物モノリスの作製は比較的困難であり、ほとんど研究例がない。本研究では、チタニウムアルコキシドとエチレンジアミンを出発物質として、相分離を伴うゾル-ゲル法により作製したTi系有機-無機ハイブリッド多孔体を、不活性雰囲気下で焼結することでマクロ多孔構造をもつ酸素欠陥チタン酸化物(TinO2n-1)を作製した。さらに、焼成条件を変化させた場合における、焼結後の試料の結晶相を調べた。
  • 片桐 清文, 山崎 慎一郎, 河本 邦仁
    セッションID: 1I17
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    ディスプレイにおける外光の映り込み防止やカメラレンズの内部反射によるゴースト、フレア防止のため、反射防止(AR)膜のニーズも高まっている。特に、デバイスの薄型軽量化のため、非球面・高曲率形状への複雑化が進んでおり、従来法に代わる新たなAR膜形成法の開発が求められている。本研究では、ナノメートルオーダーで、精緻に膜厚制御が可能であり、複雑な形状にも均一に製膜可能な交互積層法に着目し、これに低屈折率となることが期待されるメソポーラスシリカナノ粒子を用いることで、低コストかつ簡便な溶液プロセスによるAR膜形成法を探索した。交互積層の層数や積層時の粒子濃度や塩強度で膜厚が制御でき、それによって最適な反射防止特性の膜が作製できることを見出した。
  • 生野 敬明, 野村 篤朗, 大久保 達也, 下嶋 敦
    セッションID: 1I18
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    メソポーラスシリカナノ粒子(MSN)は規則的に配列したメソ孔を持つ多孔性材料であり様々な応用が期待されている。特にドラッグデリバリーシステムのキャリアや低誘電率材料・低屈折率材料のフィラーとして利用する場合、MSNの高空隙率化は重要な課題であり、そのためには粒子の中空化が有効である。本研究では鋳型として酸化鉄ナノ粒子を用いた新しい中空MSNの合成プロセスについて検討した。酸化鉄ナノ粒子の表面にシリカ-界面活性剤メソ複合体のシェルを形成させコアシェルのナノ粒子を得た後、シリカ表面のトリメチルシリル化と界面活性剤、酸化鉄の同時除去を行い、生成物を得た。これをXRD、FT-IR、SEMを用いて評価し、中空MSNが得られたことを確認した。
  • 菅野 陽将, 鈴木 崇志, 山内 悠輔, 黒田 一幸
    セッションID: 1I19
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    導電性基板上に作製したメソポーラスシリカ薄膜を鋳型とし、電解析出法によりメソ孔内に金を析出させることで鋳型の構造を反映した金ナノ構造体を作製した。2次元ヘキサゴナル構造を有する薄膜を鋳型として利用した場合、析出後の薄膜のHR-SEM観察から、薄膜と基板の界面付近において基板に対して垂直配向したメソ孔内への優先的な金の導入を観察した。さらに鋳型のメソ構造や金属種の違いによる析出挙動を調査した結果、基板に対して垂直方向のメソ孔のコネクティビティを有する鋳型薄膜が金ナノ構造体の形成に適することがわかった。
  • 陳 思超, 矢野 哲司, 岸 哲生, 柴田 修一
    セッションID: 1I20
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    簡易な方法で緻密で良質な薄膜を形成する上で、膜厚を大きくすることで亀裂や剥離が生じやすくなる問題を回避することが重要である。本研究では、液相法としてナフテン酸およびアルコキシドを原材料に利用する手法に注目した。組成系として、SrO-Al2O3-ZrO2系を選択して製膜し、熱処理によりに薄膜を得た。本発表では、SrO-Al2O3-ZrO2系薄膜の形成法、形成条件と膜質についての評価結果について報告する。
  • 服部 光太郎, 柿本 健一
    セッションID: 1I21
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    調製した化学溶液を前駆体原料にして、高純度なセラミック微粉末や薄膜を析出させる方法は、比較的低温から結晶化反応を促進させることができ、化学組成の精密制御や均一性にも優れるため、強誘電性セラミック材料の合成研究においてもよく利用される。 我々は、アルカリ原料の潮解性を逆利用して、水溶液プロセス中でクエン酸塩架橋を促し、その熱分解によって無機化する手法を提案している。無鉛圧電セラミックス (Na,K)NbO3(NKN)の原料合成に応用した場合には、優れた易焼結性によって低温焼結が可能となり、ホットプレス材に相当する圧電特性を報告した。 本研究では、同手法を用いて基板上に前駆体溶液をスピンコートしたNKN薄膜を合成し、その評価を行った。
  • 宮田 大輝, 正井 博和, 徳田 陽明, 横尾 俊信
    セッションID: 1I22
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    液相法を用いてSn2+を発光中心とするアモルファス薄膜の作製を検討した。SnO-ZnO-P2O5系、SnO-ZnO-B2O3系、SnO-ZnO-SiO2系の3つの系において薄膜試料の作製を試みた結果、リン酸系のみにおいて薄膜の調製に成功した。原料としてSnCl2、ZnCl2、H3PO4を用いて得られた薄膜試料は紫外光励起により青白色発光を示した。400℃で10分熱処理したリン酸系薄膜試料の蛍光・蛍光励起スペクトルにおいて、励起波長は250nm付近、発光波長は464nmの位置にピーク位置を有しており、溶融法により作製されたSnO-ZnO-P2O5系バルク体のものよりも励起波長は短波長側、発光波長は長波長側に位置していた。
  • 熊田 伸弘
    セッションID: 1I32A
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    水熱反応において出発物質や溶媒などを選択することによって多くの新しい化合物を合成し、その結晶構造を明らかにしてきた。合成した化合物は_丸1_遷移金属酸化物、_丸2_リン酸ジルコニウム、_丸3_ビスマス酸化物などに分類され、それらの合成、結晶構造および諸特性について報告する。
  • 高木 麻衣, 柿本 健一
    セッションID: 1I34
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    高温高圧下の水が反応関与する水熱合成法は焼結性に優れたチタン酸バリウム粒子の製造など既に工業的に広く利用されている。一般的な固相反応法と比較して、溶解—析出機構に基づく水熱反応では高い反応速度が得られ易く、極めて低温で組成均一性に優れた目的物質が合成できる利点がある。 無鉛圧電セラミック素材の(Na,K)NbO3(NKN)においても、水熱合成法の実施例は粉末および薄膜合成など多数報告されているが、そのアルカリ源の多くは水酸化物原料を使用しており、Na/K比の制御に腐心している。一般に、反応物質の性状によって水熱反応場が強く影響されるため、出発原料の違いやpH制御等によって異なる溶解—析出機構も期待できる。そこで、本研究では、炭酸塩原料を利用したNKN薄膜の合成を試みた。
  • 白井 利樹, 佐藤 充孝, 中平 敦
    セッションID: 1I35
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    ゼオライトは分子レベルの大きさの細孔を有する無機結晶材料であり、その構造や組成により吸着能、イオン交換能、分子ふるい能といった特性を持つ。ゼオライトは通常粉末で得られ、粉末の粒子は微細であるほど吸着能の向上等が期待できる。粒径の小さいゼオライト合成には構造規定剤が必要とされるが、より低コストで実用化するには、構造規定剤を用いない手法が望まれる。しかしながら、従来の合成法である水熱法では粒径の制御が困難であった。  本研究室では、新規合成法として、遊星回転水熱法に着目し、ゼオライト合成を行った。
  • 大隈 康充, 松田 元秀
    セッションID: 1I36
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、石英ガラスを出発材とし、合成条件が合成結晶の大きさなどに与える影響を調べるとともに、合成時に添加された構造指向剤の除去について検討した。結果として、1~2 mm程度の結晶が合成され、さらに反応溶液中のHF量を倍にしたところ、最大3 mm程度のより大きな結晶を得ることができた。また、反応溶液を適当な組成に調製するとともに、種結晶を添加し、石英ガラス片を水熱反応容器の底から浮かせた設置で合成を行ったところ、得られた結晶の大きさは1 mm以下であったが、非常に透明度の高い結晶が再現良く合成された。構造指向剤の除去に関しては、熱処理の温度および雰囲気によって除去挙動が異なることがわかった。
  • 細川 三郎, 増田 祐一, 西村 達也, 井上 正志
    セッションID: 1I37
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    1,4-ブタンジオール中でのソルボサーマル反応により異種元素(Cu, Co, Ni, Mn)を固溶させた六方晶希土類―鉄複合酸化物を合成し、プロパンの燃焼試験を行った。その結果、六方晶YbFeO3にMnを固溶させた触媒は他の異種元素を固溶させた触媒に比べ極めて高い活性を示した。Mnの添加量について検討したところ、Mn/(Mn+Fe) = 0.4—0.5付近で最大活性を示すことが認められた。また、Mnを添加することで表面積が向上し、表面積と活性に良い相関が認められた。さらに、Mnを固溶させた触媒は酸素貯蔵能も増大していることが認められた。
  • ?杉 壮一, 松本 勇磨, 冨田 恒之, 垣花 眞人
    セッションID: 1I38
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    LiTaO3は自分の以前の研究でソルボサーマル法(溶媒アセトン)を用いてLi/Ta=6のモル比の条件において単相合成に成功している。助触媒(Pt,Auなど)を用いずに紫外線条件下での水の完全分解活性評価をしたところ、水素発生量712μmol/h、酸素発生量324μmol/hを測定された。これは助触媒を用いない系において高い活性を示している。そこで、さらなる活性の向上を目的に合成条件の最適化を行った。さらに合成時にLi量を過剰にしていくことによって立法晶系のLi3TaO4に生成物が変化した。一般的にLi3TaO4は固相法で容易に合成される単斜晶系のα型、β型が研究されている。今回あまり物性評価が行われていない立法晶系のLi3TaO4に注目し、その物性評価を行った。
  • 初瀬 敬, 黒木 雄一郎, 岡元 智一郎, 高田 雅介
    セッションID: 1J17
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    これまでに我々は、硝酸塩および硫黄を原料として水熱合成した銅添加ヒドロニウムアルナイトが、室温にて波長約414 nmにピークを有する青紫色の発光を示すことを見出した。また、原料を硫酸塩に変更することによって発光強度が増大することを報告した。この青紫色の発光は、結晶中に含まれる一価の銅イオンと結晶水が深く関係しているものと考えている。本研究では、発光強度と結晶水の関係について調査した。フォトルミネッセンスにて発光強度を調査した後、熱重量分析を行い結晶水の量を求めた。その結果、発光強度は600℃以下で脱離する結晶水の量が少ない程大きいことが明らかになった。
  • 山根 久典, 川野 哲也
    セッションID: 1J18
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    最近、報告されたNa2Ti2Si2O9 (ramsayite)と同型構造のCa2Sn2Al2O9のSn4+を、一部Ti4+で置換することを試みたところ,ガーネット構造を有する固溶体(Ca3Sn3−xTixAl2O12)が新たに合成された.x = 0.6-1.4の試料では,250-260 nmの紫外線励起により青白色の発光が観察された.発光スペクトルはブロードなピークで465 nm付近に最大値をもち,ピーク位置はxにほとんど依存しなかった.x = 1.0で合成された試料の発光強度が最も強く,量子効率は約0.15 (250 nm励起)であった.
  • 小松 啓志, 中村 淳, 大塩 茂夫, 赤坂 大樹, 齋藤 秀俊
    セッションID: 1J19
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    本報では,単結晶マグネシア基板上にSrO:Eu粉体を塗布および高温還元焼成し,得たSrO:Eu2+青色蛍光体について,水中における発光特性を評価した.得られたSrO:Eu2+青色蛍光体は, 水中で強い青色発光を示した.励起波長325 nmのPLスペクトルより, 高輝度な456 nmを中心とする青色発光が, 試験5日後に微弱な456 nmを中心とする青色発光及び400 nmを中心とする紫外発光に変化し, この青色発光は30日間確認できた. これらより, 得られたSrO:Eu2+青色蛍光体は水に曝しても約1ヶ月間青色発光を呈する高い化学的安定性を有している事が示された.
  • 井田 達也, 本間 剛, 小松 高行
    セッションID: 1J20
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    本研究は、α-ZnWO4ナノ結晶化ガラスの作製を目的とし、WO3-ZnO-B2O3系ガラスの作製を行った。得られたガラスに熱処理を行い、XRDを用いてその結晶化挙動を調査し、析出結晶の同定および結晶粒径の算出を行った。また、同組成に希土類Eu3+を添加したガラスを作製し、その蛍光特性についても評価を行った。 20WO3-50ZnO-30B2O3ガラスの熱処理後の試料において目的結晶であるα-ZnWO4結晶の単相析出が確認され、シェラーの式より結晶粒径は13nmと算出されたことから、ナノ結晶であることが示唆された。希土類を添加した試料においては、蛍光スペクトル測定より、Eu3+に由来する発光が観察された。また、結晶化試料においては、α-ZnWO4結晶の電荷移動遷移に由来する267nmの励起で青色発光が観察された。
  • 佐々木 明日香, 林 大和, 滝澤 博胤
    セッションID: 1J21
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
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    超高圧合成により二種類の構造が見出されているCaB2S4(_I_,_II_)に、母体により発光色が変化するEu2+及びCe3+を発光中心としてドープする事で、新規白色LED用蛍光体を合成した。より低圧で合成されるCaB2S4-_I_はmacrotetrahedronを有しており、一方のCaB2S4-_II_はCaサイトの配位数が9及び12と非常に高い。CaB2S4-_I_:Eu2+は500nm付近にピークをもつ緑色発光を示したが、より高圧側で合成出来るCaB2S4-_II_:Eu2+は400nm付近と500nm付近の二箇所にピークが確認された。また、CaB2S4-_I_:Ce3+は450nm付近と500nm付近にピークを持ち、青白発光を示した。
  • 内田 雅幸, 須原 稔貴, 早川 知克, 野上 正行, Jean-Rene Duclere, Philippe Thomas
    セッションID: 1J22
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    Tm3+イオンは増感剤となる希土類イオンから3段階のエネルギー移動により, 青色のアップコンバージョン(UPC)発光を示す. しかし, エネルギー損失なくすべてのエネルギーを受け取る確率は低く, その確率を高めることが課題となっている. 本研究室ではアップコンバージョン蛍光体の母体材料として, 低フォノンエネルギーや高化学耐久性などの特徴を有するTeO2系ガラスに着目している. 本研究では, Tm3+イオンと増感剤として有効なYb3+イオンを共添加したTeO2系ガラスの青色アップコンバージョン発光特性を評価し, エネルギー移動の確率が高い希土類添加量を検討したので報告する.
  • 岩崎 謙一郎, 高橋 儀宏, 井原 梨恵, 藤原 巧
    セッションID: 1J32
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    非常灯などの用途に用いられる長残光性蛍光体は希土類賦活型が主流だが、希土類元素は埋蔵量が極めて少なく特定地域に偏在しているため代替材料の開発が望まれる。そこで本研究において、希土類フリー長残光体である単斜晶ZrO2に注目し、光照射ESR測定によって未だ不明な点が多い長残光機構の解明を試みた。-270℃において紫外線(波長300 nm)照射 ESR 測定を行った結果、照射前後の差スペクトルにおいてg = 2.01付近に対称性の良いシグナルが観測され、長残光トラップが酸素空孔に電子が一つ捕獲された状態(F+-center)であることが強く示唆された。
  • 小柳 優, 成瀬 則幸, 冨田 恒之, 片桐 清文, 垣花 眞人
    セッションID: 1J33
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    アップコンバージョン(UPC)蛍光体は低いエネルギーの光を吸収して高いエネルギーの光を放出する新しい光学材料であり、近年バイオ分野などの方面で注目を集めている。そこで安全かつ安価に合成できる高輝度を示すUPC蛍光体として、均一な組成の無機材料合成が可能な錯体重合法を用いて、酸化セリウム高輝度アップコンバージョン蛍光体を作製した。以前の発表ではErを主なドーパントとしたが、今回はこれに加えHoをドーパントとして用い、発光色の制御を行った。
    より色純度の高い緑発光の発光スペクトルを得たい場合Hoを加えるのが最適であることが分かった。
  • 倉本 大樹, 堀川 高志, 半沢 弘昌, 町田 憲一
    セッションID: 1J34
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    Ce3+やEu2+イオンを賦活した金属窒化物蛍光体は白色LED照明に向けた黄-赤色蛍光体として広く知られており、M2Si5N8:Eu2+ (M = Ca, Sr, Ba) は種々の方法で容易に合成することができる[1]。M2Si5N8に対してEu2+の代わりにCe3+で賦活した場合、緑色の発光を示すが、M2+ イオンとCe3+イオンの間で電荷の不均衡が起こり、M2Si5N8 母結晶中にCe3+イオンが十分固溶しない。本研究では、このような電荷の不均衡を解消し、良好な発光を得る目的で母結晶にAlを加えたM2(Al, Si)5N8:Ce3+を合成し、白色LED照明に向けた条件の最適化を行った。
  • 金 善旭, 城古 和弥, 増井 敏行, 今中 信人
    セッションID: 1J35
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    (La1-x-yMxTby)OCl (M = Mg、Ca、及びSr) 緑色蛍光体を液相法により合成し、その発光特性を評価した。励起スペクトルにおいては、220~290nmにTb3+の4f–5d遷移に基づく幅広いバンドが観測された。また、発光スペクトルにおいては、Tb3+5D47FJ (J = 6, 5, 4, 3)遷移に基づくピークが観測された。2価の金属イオンの固溶によって発光強度は増大し、これらの中でも、(La0.88Ca0.05Tb0.07)OClにおいて最大の発光強度が得られた。この蛍光体は、市販の緑色蛍光体(La0.52Ce0.31Tb0.17)PO4に対し、75%の相対発光強度を示した。
  • 安下 千裕, 加藤 英樹, 垣花 眞人
    セッションID: 1J36
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    水溶液法で酸化物前駆体を合成し、これをNH3で窒化処理して得た緑色蛍光体Ba3Si6O12N2:Eu2+(BSON)に対し、後処理としてフラックス処理を行った。フラックス処理前の試料では不純物相としてBaSi2O5やBa3Si6O9N4が含まれていたが、フラックス処理後の試料はBaSi2O5相とBa3Si6O9N4相の反応や系内に僅かに侵入した酸素による過窒化相の酸化などにより不純物相が無くなり、BSON単一相となった。また、溶解再析出が進行することで結晶が大きく成長した。フラックス処理後のBSONの発光強度はフラックス処理前のそれと比べて3.1倍となった。
  • 飯田 剛之, 増野 敦信, 井上 博之
    セッションID: 1K17
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    IT化に伴い増え続ける情報通信量、それに伴う情報分野でのエネルギーの消費量に対応するために、光双安定性スイッチや光カーシャッターなど非線形光学を利用した光デバイスの利用が提案されている。  最近我々は無容器浮遊法を用いることで、SiO2などの網目形成酸化物を含まないTiO2系やNb2O5系ガラスを合成することに成功した。これらのガラスの屈折率は2.3に達し、可視域で透明なため、高い非線形光学効果が期待される。そこで本研究では,La2O3-TiO2、La2O3-Nb2O5系の高屈折率ガラスについて、非線形光学定数を調べた。
  • 中嶋 聖介, 杉岡 幸次, 田中 勝久, 緑川 克美, 向井 剛輝
    セッションID: 1K18
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    Fe酸化物とAlをドープしたガラスの内部にフェムト秒レーザーパルスを集光照射することで、照射領域近傍にプラズモニック―磁気光学ナノ微粒子を形成させることに成功した。これは高強度超短パルス光によって誘起された光還元反応と元素拡散現象により、強磁性を示すマグネタイト微粒子と局在表面プラズモン共鳴を示すAlナノ微粒子が近接して析出したためと考えられる。これらのカップリングが生じることで、磁気光学特性であるファラデー効果スペクトルに局在表面プラズモン吸収波長の400nm付近において明瞭なピークが現れることを確認した。
  • 稲葉 誠二, 伊藤 節郎
    セッションID: 1K19
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    ファイバー伸長法を用いて異方性アルカリメタリン酸塩ガラスを作製した。異方性構造に由来して発現する複屈折が、メタリン酸塩ガラスに添加するアルカリ金属イオンの種類に大きく依存することを明らかにした。今回調査したアルカリメタリン酸塩ガラスの中で、LiNaKCsPO3ガラスが最も大きい複屈折を示した。アルカリメタリン酸塩ガラスの複屈折組成依存性に及ぼす混合アルカリ効果について、偏光ラマン分光法を用いた異方性ガラスの構造解析の観点から検討した。
  • 渡辺 康裕, 増野 敦信, 井上 博之
    セッションID: 1K20
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    La2O3-Al2O3ガラスをガス浮遊法で作製した。熱分析を行い基本物性を測定した。ガラス転位温度、XPS測定による内殻電子結合エネルギーなどはLa2O3の低濃度領域に組成に依存しない領域があった。一方、密度、屈折率、光学的バンドギャップなどは全ガラス化組成域で、濃度に対して単調な変化を示した。
  • 吉本 幸平, 増野 敦信, 井上 博之, 渡邊 康裕
    セッションID: 1K21
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    無容器浮遊法で作製され、優れた高屈折率低分散性を有するLa2O3-Nb2O5ガラスにおいて、酸素の一部をフッ素に置換した場合の物性変化を調べた。xLaF3-(60-x)LaO3/2-40NbO5/2組成のx = 10, 20, 30, 40, 50, 60のうち、x = 30以外においてガラス化に成功した。xの増大に伴い屈折率の減少、アッベ数の増大が見られ、x = 60において屈折率2以上、アッベ数が50を超えるなど優れた高屈折率低分散性を示した。酸素とフッ素の平均モル体積がxの増大に伴い線形減少しており、フッ素添加によって陰イオンの充填度が上がり、屈折率の減少が抑えられたと考えられる。
  • Jianfeng Zhang, Rong Tu, Takashi Goto
    セッションID: 1K32
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    A transparent SiO2 body was prepared by spark plasma sintering (SPS), and the effects of sintering and annealing temperature on the transmittance of the SiO2 body were investigated. The SiO2 bodies sintered at 1073 to 1673 K were in amorphous state. The relative density of the SiO2 body was 98% at 1373 K and reached 100% at 1573 K. The transmittance of the SiO2 body sintered at 1573 K had the maximum values, i.e., 91% at a wavelength of 5000 cm-1, 98% of the theoretical transmittance. In the ultraviolet range, the transmittance of the SiO2 body sintered at 1573 K was about 40% at 200 nm. After annealing at 1073 K for 1 h, the transmittance in the UV range was increased to 75% at 200 nm, 82% of the theoretical transmittance.
  • 林 昌平, 早川 知克, 宮澤 杉夫, 大橋 玄章, 渡邊 敬一郎
    セッションID: 1K33
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    透光性セラミックスの光透過シミュレーションを行う上で,重要なパラメータの一つに隣接する結晶粒の屈折率差がある.特にアルミナの結晶構造は六方晶であり光学異方性を持つ複屈折結晶であるためアルミナセラミックスの粒界屈折率差は,光透過を妨げる一因となる.そこで本研究では偏光ラマン分光法を用いて粒毎に結晶方位を測定し,その結果から屈折率及び隣り合う結晶粒の平均粒界屈折率差を評価した.さらに,アルミナの粒成長に伴う結晶方位変化を検討したので報告する.
  • 中西 由貴
    セッションID: 1K34F
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    企業研究フロンティア講演 ガラス部会
  • 秋山 則之, 若杉 隆, 角野 広平
    セッションID: 1K36
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    着色技術であるステイン法により、ガラス中に金属イオンを導入することで屈折率のみを増加させ、光導波路の作製が報告されている。この方法による光学素子の作製のために、ガラス中へのイオンの導入挙動の詳細な知見が必要である。そこで本研究では、光学素子の基板として良好な特性を有することが知られているアルミノホウケイ酸塩ガラスについて、ステイン法による銀の導入挙動を調査した。特に非架橋酸素の割合を変化させた3種類のガラスについて、銀を用いたステイン処理を行った。300℃、12時間ステイン処理したガラスについての銀の導入深さはおよそ80µmであった。また、300℃、3~6時間ステイン処理することで、0.02の屈折率の増加が見られた。
  • 黒田 邦義, 藤原 力也, 若杉 隆, 角野 広平
    セッションID: 1K37
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    カルコゲン化物ガラスは赤外透過材料や赤外発光材料への応用が期待されている。またこのガラスにハロゲンを添加することによって光学特性およびその他特性の改善が期待される。しかしながら、ハロゲン添加した系におけるガラス形成やその物性についての系統的な研究は十分でない。そこで、我々はこれまでに比較的容易にガラスを形成するGeS2-Sb2S3系でGeS2の一部をハロゲン化セシウムCsX (X=Cl,Br,I)で置き換えたガラスを作製し、ガラス形成や様々な物性について調査した。CsCl、CsI置換でそれぞれ25 mol%、30 mol%までガラス化した。GeS2-Sb2S3-CsX (X=Cl, I)のガラス転移温度はCsX含量が増加すると単調減少した。密度はCsX含量が増加すると単調増加した。また、吸収端や屈折率の測定も行った。
  • 上高原 理暢
    セッションID: 1L17A
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    リン酸カルシウムからなるセラミックスは、骨組織に対して高い親和性を示すために、人工骨として臨床で使用されている。しかし、これらの材料では、骨再生能力が低く、しかも脆いため、未だに骨の再建には自家骨が最も多く利用されているのが現状である。そこで、より高機能な人工骨の開発が求められている。人工骨自身の吸収性の制御や人工骨による細胞挙動の制御を行うことができれば、骨再生を促進するような人工骨の開発が可能となると考えられる。本講演では、演者らがこれまでに行ってきた研究について述べる。
  • 三須 大, 大西 宏司, 中谷 利雄, 佐藤 充孝, 中平 敦
    セッションID: 1L19
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    ジルコニアセラミックスは、Y2O3並びにCeO2などの希土類酸化物を添加助剤とすることで準安定相である正方晶を安定化させることで高い機械的特性を得ることがよく知られている。しかしながら、希土類元素の添加はコスト、低温劣化という視点から考えると好ましくない。そこで本研究ではCaO/MgOを添加助剤として、化学的な手法であるゾルゲル法を用いて添加を行った。ゾルゲル法による添加は複合アルコキシドの加水分解・重縮合反応であることからオングストロームオーダーでの均一混合が可能である。そのため、従来使用されるボールミルによる混合よりも均一な添加が可能であり、諸特性の向上が期待できる。それによって、希土類元素をもちいずに生体材料として必要な諸特性を持ったジルコニアセラミックスの作製を試みた。
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