陸水学雑誌
Online ISSN : 1882-4897
Print ISSN : 0021-5104
ISSN-L : 0021-5104
4 巻, 1 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 今野 義信
    1934 年 4 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 1934/06/15
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    1.酢川(pH1.2-1.8)と須川(pH4.0-5.0)の特異性は高湯温泉と附近の一小流が決定してゐる。他の河流妹すべて5.6以上である。
    2.pHの變化は水量の増減と反對である。
    3.pH分布は3段の變化をみせ,酢川1須川6の水量の割合で合する地點の變化が最も大である。この變化は,Fe,SO4,C1についても同様であらう。
    4,水温は複雜な條件に左右せられるらしいが全體として安樂椅子歌の變化を示してゐる。
    5.酢川には水中生物は全く居らす,須川ではカハゲ7のみしか發見出來なかった。
    6.硅藻は魚類の棲息限界であらうといはれるpH5,0の所に於て發見した。
    7.魚類は勿論水稻もpHの變化が少なければ漸次高度の酸水にも順應して行くが急激な變化には耐へられない。
    8.雜用水としては勿論,灌漑水としても全く使用されないので特殊の水路系統を見る。
    9.強酸性は舟・橋の保存命數を短くし,Feの多いことゝ共に石礫をもろくしその利用度を低くしてゐる。
    10.高湯褞泉附近では常温で化学變化を起す。酸性度の大は發電所の設置を不可能にした。pHと果樹園の關係は未詳である。
  • IV硫化水素
    吉村 信吉
    1934 年 4 巻 1 号 p. 11-27
    発行日: 1934/06/15
    公開日: 2009/12/11
    ジャーナル フリー
    1.日本に於て鹹水湖に多量のH2Sが檢出され特に春採湖の中層は380mg/lに達し,世界一の稱があつたHemme sdorfer See(304ma/l)をも凌駕してゐる。
    2.定量方法の注意を述べた。
    3.H2Sの生因としては湖底湧泉,有機物の腐敗は重要でないことを述べた。H2Sの量が二,三の湖では底層水よりも反つて中層水に多いのはこの考へを助けるやうである。
    4SO4からの還元が重要であると考へた。理由としてはH2Sの多い層ではSO4の量が減少し,實際の含有量と計算量の差から生じ得べきH2Sの値を計算すると殆んど總ての場合含有H2S量に等しくなる。硫黄還元細菌の作用により環元されると思はれるが今の所何も研究してゐない。
    5.H2Sの多い湖は硫黄榮養型として非調和型湖沼と考へるよりも硫黄榮養相として調和型湖沼の一變形と考へる方が至當のやうである。
  • 三嶋 康七
    1934 年 4 巻 1 号 p. 28-30_5
    発行日: 1934/06/15
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
  • 1934 年 4 巻 1 号 p. 31-39
    発行日: 1934/06/15
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
feedback
Top