12歳齢の雄の雑種犬が食欲不振を主訴に来院した。単純X線検査にて、胆嚢内にガス貯留が認められ、気腫性胆嚢炎と診断し抗生剤などの投与を行った。しかし、翌日ガス像は消失し、腹部超音波検査においても胆嚢穿孔が疑われたため、開腹手術を実施した。腹部前方の正中線切開によって開腹し腹腔内を精査した結果、胆嚢穿孔および胆汁の漏出が認められた。採取した腹水の細菌培養にて
Clostridium(1
+)が検出され、胆嚢の病理検査では壊死性胆嚢炎と診断された。術後、犬の経過は良好に推移し、術後8日目には退院した。
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