頭部および頸部に結節状の皮膚病変を呈した13歳、雄の猫が来院した。病変部のスタンプ標本において厚い莢膜を有する大小の酵母様真菌が多数認められた。それらの酵母様真菌は真菌学的検査、病理組織学検査から
Cryptococcus neoformansと同定された。治療は病変部が皮膚に限局し、病理組織学的検査において菌体が毛包内に多数認められたことからketoconazoleとflucytosineの内用薬とketoconazole外用薬の併用にて実施した。その結果、第40病日は皮膚病変は正常となり真菌学的検査においても陰性となった。これらのことから皮膚などの表在性真菌症特にクリプトコッカス症の治療において内用薬と外用薬の併用は非常に有効であることが示唆された。
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