システム農学
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29 巻 , 3 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
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研究論文
  • 朴 壽永, 武井 敦夫
    29 巻 (2013) 3 号 p. 93-99
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では、福島原発事故から1 年となった現時点において、千葉市若葉区内町会長達を対象に、買い控え被害賠償対象地域のうち福島県、茨城県、千葉県産農産物、さらに、茶のみ賠償対象地域に指定された神奈川県と静岡県産農産物に対する購買意思を調査し、その要因及び買い控え被害対応策を分析した。その結果、原発事故発生地の中心から離れた地域産の農産物ほど購買意思が高くなる傾向が示された。また、千葉県産農産物に対する購買意思は非常に高く、賠償対象地域外の神奈川県と静岡県産よりも高かった。買い控え被害賠償対象地域産農産物の購買理由として、「売り場にある物は安全だと思うから」「産地を支援したいから」「売り場で検査してくれるから」の評価が高く、「安いから」は非常に低かった。千葉県産農産物への購買意思が非常に高かった理由として、回答者の地元である千葉県産に対する安心感や愛着が考えられた。福島県、茨城県、千葉県産農産物を買わない理由として、「放射能汚染の心配」が7 割を超え最も割合が高かった。賠償対象地域外の神奈川県と静岡県産農産物においても「放射能汚染の心配」という理由で買わない割合が5 割を超え、茶以外の農産物においても買い控え被害の影響のあることが示唆された。買い控え被害の対応策として、放射線量の測定と検査が高く評価された。売り場や国、流通業者・販売業者による検査が、農業生産者による検査より高く評価され、購買の最終段階まで安全が確認できる対応策を望んでいることが示唆された。安全性をアピールしたキャンペーンによる販売や農業生産者の顔が見える農産物の販売、安売りの評価は非常に低かった。
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  • 朴 壽永, 原田 一平, 朴 鍾杰, 原 慶太郎, 金 忠實
    29 巻 (2013) 3 号 p. 101-112
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    室内やチャンバーなどの実験を除き、観測時点におけるメタン(CH4)発生量のみを測定できる技術はまだ開発されていない。WDCGG データの一つであるGosan は、韓国内における大気バックグラウンド汚染観測とともに、中国大陸などからの長距離輸送による大気バックグラウンド汚染観測として重要視されているが、未だにその特徴は明らかになっていない。そこで、屋外の広範囲を対象にした観測地点周辺からのCH4 発生を評価する手法であるGEP Method (Greenhouse gases Emission Presumption Method)を適用するとともに、SCIAMACHY センサーにより観測されたCH4 濃度を解析し、2007 年から2009 年までのGosan におけるCH4 濃度変動要因を評価した。その結果、Gosan の年平均CH4 濃度である1,858 ppbのうち18.2 ppb が移流の影響により増加したものと推定された。濃度増加の要因として、中国大陸と韓国本土からの移流の影響が最も大きく、それに加え済州島の陸域における一般廃棄物の埋立と家畜生産活動などの影響が考えられた。風速10.8-41.7 m/s の長距離輸送による風向別年平均CH4 濃度は、風向WNW-NNW に当たる中国大陸からの移流の影響により38.9 ppb 増加、風向N-NE に当たる韓国本土からの影響により24 ppb 増加、風向SE-SSW に該当する東シナ海や西太平洋からの移流の影響により29.8 ppb 減少したと推定された。長距離の移流によるCH4 濃度の増加は、風向SE-SSW の出現数が比較的少ない冬季に大きく、夏季に中国大陸と韓国本土から輸送されるCH4 の発生源は、水田などの農業活動によるものと推測された。
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  • 朴 壽永, 朴 鍾杰
    29 巻 (2013) 3 号 p. 113-121
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    近年、全球で植物体から一年間に放出されるCH4の全体量が森林などの陸域における炭素吸収量より多いという実験結果がNature 誌に報告され、大きな反響を呼んだ。この実験結果が正しいとすれば、CO2 吸収源として森林修正の温室効果ガスの抑制効果を評価した京都議定書の運営は危機的な状況に陥る可能性がある。そこで本研究では、ドイツのNeuglobsow のWDCGG(World Data Centre for Greenhouse Gases)データを用い、屋外の広範囲を対象にした観測地点周辺からのCH4 発生を評価する手法であるGEP(Greenhouse gases Emission Presumption)Method を適用し、温帯林の植生域におけるCH4 発生量を推定した。その結果、温帯林の植生域におけるCH4 発生量は4.1 Tg CH4 yr-1 と推定され、Nature 誌に報告された実験結果の推定量28.4 Tg CH4 yr-1 より非常に小さかった。推定結果の妥当性を調べた結果、推定値はIPCCの換算係数によるものと比べ9.6 %高く、大気拡散の影響評価結果と比べ14.2 %低かったものの、誤差の許容範囲内であり、推定結果は妥当であると考えられた。
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  • HUONG Do Thi Viet, 長澤 良太, 筒井 一伸
    29 巻 (2013) 3 号 p. 123-134
    公開日: 2015/06/04
    ジャーナル フリー
    洪水は、世界の各地において頻繁に発生し、且つ広域に及んで災害リスクをもたらす現象である。洪水危険地域への都市の拡大や気候変動による洪水のリスクの増大は、今後一層高まることが危惧される。ヴェトナム中部に位置するダナン市は、近年同国において最も都市化が著しい地域のひとつである。ダナン市では過去10 年間に数回洪水災害を経験し、人命、農業生産、社会基盤が甚大な被害を受け経済活動は混沌たるものになった。そこで、本研究ではリモートセンシングと地理情報システムの手法を用いて、都市の拡大と洪水リスクの関係について検討を行った。まず、時系列のLandsat TM/ETM 画像と多季節で取得したALOS 画像の解析によって1990 年、2001 年、2007年および2010 年の土地利用・被覆分類図を作成し、都市の拡大過程を明らかにした。次に、ASTER GDEM(30 m解像度)を用いて流向特性を図化するとともに、ALOS PALSAR 画像から過去の洪水氾濫の範囲を復原し、それらを統合することで潜在的な洪水ハザードの度合いを解析した。最終的な洪水リスクは、こうして得られた洪水ハザード危険度と人口データに基づいた洪水脆弱性との重ね合わせによって解析した。その結果、ダナン市では過去20 年間に都市域が約220%の割合で増加し、その拡大方向は特に既成市街地から西部、北西部、南部および海岸線に沿って顕著であった。洪水リスク危険度の相対的に高い地域は、河川の堤防沿いや低地のなかに存在する凹地地形に多く見られた。過去20 年間(1990 年~2010 年)に拡大した都市域と洪水リスク危険地域を重ね合わせた結果、より危険度の高い個所に都市化が進行している個所が確認された。こうした洪水リスクの高い地域への都市の拡大は1990年~2001 年間の1.9 %から2007 年~2010 年間の3.5 %へ2 倍近く増加していることが明らかにされた。
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