腸内細菌学雑誌
Online ISSN : 1349-8363
Print ISSN : 1343-0882
ISSN-L : 1343-0882
14 巻 , 1 号
選択された号の論文の2件中1~2を表示しています
  • 塚原 隆充, 東 有佳里, 竹内 一之, 牛田 一成
    2000 年 14 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    離乳期の子ブタを用いて, 市販生菌製剤と消化酵素製剤が消化生理, とくに大腸発酵におよぼす影響を, 正常時と抗生物質性の下痢 (AAD) を誘導した場合について検討した.実験1では, 50日齢 (体重約12kg) の子ブタ8頭を消化酵素製剤 (ビオヂアスターゼ2000) 投与 (E), 生菌製剤 (ビオフェルミンS) 投与 (P), 両製剤併用 (EP), 無添加対照 (B) に2頭ずっわりあてた.実験2では30日齢 (体重約7kg) の子ブタ8頭を同様に4区にわりあてた.実験1では, 毎日一定量の飼料を朝夕に分与した.実験2では不断給餌した.実験1では, 両製剤の投与を行い, 日増体, 飼料消化率, 糞便pH, 糞便有機酸濃度および細菌数を測定した.測定後, 小腸と大腸をとりだし, 各部位について内容物重量, 組織重量, 内容物の水分, 有機酸濃度および細菌数を測定した.実験2では, 抗生物質を投与してAADを誘導し, 下痢と同時に両製剤の投与を行った.下痢症状を呈した期間中は排便頻度を記録し, また全糞を採取した.このとき, 糞便pHおよび水分, さらに有機酸濃度を測定した.下痢が終息した時点で解剖し, 実験1と同様に各項目を測定した.消化酵素製剤の投与によって, 空回腸内容物量と水分含有率が減少する傾向を示した.盲腸内で短鎖脂肪酸濃度が減少する傾向を示し, 水分と短鎖脂肪酸の吸収が促進される可能性が示唆された.消化酵素製剤と生菌製剤の併用投与によって, AADを誘導したブタ盲腸内容物中のビフィズス菌数が増加し, これにより大腸内容物のプロピオン酸モル比率が増加傾向を示した.以上より生菌製剤および消化酵素製剤の単独投与よりも, 併用によって空回腸における消化促進作用や水分吸収増加, 盲腸での短鎖脂肪酸吸収促進作用や生菌製剤の増殖を促進する作用などの効果が期待できることが示唆された.
  • 瀧口 隆一, 鈴木 豊
    2000 年 14 巻 1 号 p. 11-18
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    アシドフィルスグループの乳酸菌3株 (アシドフィルスLA1株: Lactobacillus acidophilus SBT2062, アシドブイルスLA2株: L. acidophilus SBT 2074, アシドフィルスLG株: Lactobacillus gasseri strain Yukijirushi), ブルガリクスLB株 (Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus SBT0164) およびサーモフィルスST株 (Streptococcus thermophilus SBT1035) の人工消化液中での生残性を検討した.アシドフィルスグループ3株は, 人工胃液および人工腸液に耐性を示した.とくに, アシドフィルスLG株はpH2.5の人工胃液中で3時間保持しても生残し, 最も高い耐性を示した.これらは, 人工腸液 (胆汁末を0.1~1.0%含むMRS培地) 中で生菌数が増加したことから, 摂取後も生きて腸内に到達し, そこで増殖すると考えられ, プロバイオティクスとしての適応性が認められた.これに対し, ブルガリクスLB株とサーモフィルスST株は人工胃液に対する耐性が低かったことから, 摂取後は胃中でそのほとんどが死滅すると思われた.また, 生きて胃を通過したとしても, 人工腸液に対する耐性も低かったことから腸内でも死滅するものと考えられた.
feedback
Top