腸内細菌学雑誌
Online ISSN : 1349-8363
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21 巻 , 2 号
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総説
  • ―幼児アレルギー発症ハイリスク原因究明の大規模疫学調査にむけて―
    中山 二郎, 田中 重光, Prapa Songjinda, 立山 敦, 坪内 美樹, 清原 千香子, 白川 太郎, 園元 謙二
    2007 年 21 巻 2 号 p. 129-142
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/05/31
    ジャーナル フリー
    腸内細菌叢とアレルギーとの関連性が多くの研究によって示唆されており,アレルギー罹患幼児と非罹患幼児との間では,生後すぐに始まる腸内細菌による免疫系への刺激に何らかの差があることが想定される.しかし,アレルギー疾患発症には,その他先天的要因や生活要因なども関係し,腸内細菌叢の偏倚とアレルギーとの関連性解明には大規模な疫学調査が必要である.そして,そのためには多数の糞便サンプルの菌叢を迅速・簡便かつ高精度に解析するシステムの確立が必須である.本稿では,一連の分子生物学的手法について,それぞれの長所・短所を再考し,乳幼児を対象としたアレルギーと腸内細菌叢に関する疫学調査研究に相応しい腸内細菌叢解析法を検討した.DGGE法およびT-RFLP法は優勢種の相対的存在比の情報に限られるが,フローラの全体像を迅速に把握することができ,サンプル間の菌叢比較に優れている.定量的PCR(Q-PCR)法は精度・感度において他の方法を凌駕し,DGGEやT-RFLPなどで全体像を把握した後,対象を限定し解析する場合に有効である.ランダムシーケンス法では,菌種レベルでの信頼性の高い細菌叢データを得ることができる.マイクロアレイ解析は網羅的な菌叢解析を可能にしており,今後,本分野における有効利用が期待される.
  • 光山 慶一, 増田 淳也, 山崎 博, 桑木 光太郎, 北崎 滋彦, 古賀 浩徳, 内田 勝幸, 佐田 通夫
    2007 年 21 巻 2 号 p. 143-147
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/05/31
    ジャーナル フリー
    プロピオン酸菌による乳清発酵物は,乳清をエメンタールチーズ由来のプロピオン酸菌で発酵させて製造したプレバイオティクスである.その主要成分である1,4-dihydroxy-2-naphthoic acidはビフィズス菌を特異的に増殖させ,腸内環境を宿主に有益な方向へ導くことが可能である.我々は,本食材が実験大腸炎モデルや潰瘍性大腸炎患者に有用であることを明らかにした.本稿では,これまでに報告されたプロピオン酸菌による乳清発酵物の特性について概説するとともに,潰瘍性大腸炎への治療応用について述べる.
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