油汚染土壌の掘削後バイオレメディエーションの浄化状況を予測するためのシンプルな数値解析モデルを新しく構築した.モデルに必要な酸素消費速度と油分分解速度は,密閉系/開放系バッチ試験でそれぞれ取得できることを明らかにした.本モデルを用いてランドファーミング時の盛土規模とかくはん切り返し回数を因子としたパラメトリックスタディを行い,少ない切り返し回数でより多くの油分分解が期待できる盛土高さを0.5 mと決定できた.さらに対策土量が12m3の場合を想定し,バイオパイル工法とランドファーミング工法を適用した際の各工法の優位性を浄化効果とコストの観点から評価したところ,各工法とも浄化効果は認められたが,コスト面では,機械損料や人件費のランニングコストが抑えられるバイオパイル工法に優位性があることがわかった.