下水処理水の飲用再利用のための土壌浸透処理に着目し,その効率化手法としてのオゾン前処理法の効果および影響について検討した.土壌カラム実験を行い,消毒副生成物生成能,臭素酸イオン,アルデヒド類の除去性への効果を調査した.A2O処理水を対象とし,オゾン処理条件は,初期単位TOC量あたりのオゾン消費量が2mgO
3/mgC
0以下とした.オゾン処理未導入でクロロホルム生成能は90%以上低減され,塩素系消毒副生成物生成に対して土壌浸透処理は有用であった一方,臭素系消毒副生成物についてはオゾン前処理の導入による生成能低減効果が確認された.オゾン前処理により臭素酸イオンやアルデヒド類が生成するが,前者は主に吸着により,後者は生分解により土壌浸透処理過程で除去されることがわかり,オゾン前処理法の導入影響を定量的に示した.
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