土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
76 巻 , 3 号
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和文論文
  • 堀口 健一, 渡部 徹, 松山 裕城, Luc Duc PHUNG , 西山 正晃, 加藤 裕之, Dung Viet PHAM
    2020 年 76 巻 3 号 p. 28-35
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/07/20
    ジャーナル 認証あり

     都市下水処理水の連続灌漑で栽培された粗タンパク質含有率の高い飼料用米を用いて,産卵鶏の飼育試験を行った.トウモロコシと大豆粕を主体とする一般的な配合飼料に対して,トウモロコシを高タンパクな下水処理水栽培米で置き換える一方で大豆粕の割合を低減した配合飼料を試験に用いた.その結果,産卵成績も卵質成績もほぼ同等であり,下水処理水栽培米は,産卵鶏の飼育においてトウモロコシに代わるエネルギー源として利用できる上に,タンパク質源としての大豆粕を約3割削減でき,副資材のふすまの使用量増加を考慮しても飼料コストを削減できることが分かった.さらに,得られた鶏卵の食味を調べる官能試験では,下水処理水栽培米の産卵鶏への多給与はゆで卵の風味を弱めたが,卵の食感や味,後味などに対しては明確な影響は見られなかった.

和文報告
  • 柴田 尚, 太田 久昭
    2020 年 76 巻 3 号 p. 36-46
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/20
    ジャーナル 認証あり

     仙台藩祖伊達政宗は1600年(慶長5)暮れに居城を岩出山(現 宮城県大崎市)から仙台の青葉山に移した.関ヶ原の戦いが終わったとはいえ,上杉景勝に対する臨戦態勢を貫いて青葉山に仙台城を造ったといわれる.そして,未開の地である広瀬川対岸の河岸段丘地に城下町を開いた.家臣はじめ約5万人といわれる人々の生活用水及び消防用水の確保を保証することができると判断したのである.しかしながら今日までこの水不便な河岸段丘地にあって,どうして生活用水が確保できたのかについての論究がない.そこで湧水の記録調査及び地形・地盤調査資料を統合的に解析したところ,城下町の地形・地盤には豊かな地下水層が形成され,生活用水を供給することが可能な貯水構造の存在を明らかにすることができた.

和文ノート
  • 中園 美紀, 浅利 裕伸, 丸山 立一
    2020 年 76 巻 3 号 p. 47-50
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/08/20
    ジャーナル 認証あり

     地上歩行性の小型哺乳類にとって道路による生息地分断は,ロードキルの発生や個体群間の交流阻害などの影響が懸念されるが,保全対策として設置される道路横断構造物は,主に中大型哺乳類を対象としている.小型哺乳類に対して適切な保全対策を講じるためには,既存の道路横断構造物での利用実態を理解する必要があることから,日本国内のオーバーパスにおいて地上歩行性の小型哺乳類による利用が調べられた2事例をもとに,適切な保全手法を提言することを目的とした.北海道での2事例において,ネズミ類とシマリスが植栽および高欄を利用することが示されたことから,これらが捕食者からのリスク軽減のために植栽と高欄を選択していると考えられた.したがって,地上歩行性の小型哺乳類による道路横断を促進するためには,植栽と高欄が重要である.

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