土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
70 巻, 2 号
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和文論文
  • 渡部 徹, 井田 真悟, 福士 謙介, 中島 典之, 山本 和夫
    2014 年70 巻2 号 p. 18-31
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/20
    ジャーナル フリー
     地方都市の郊外で見られる居住地と農地が混在した地域では,農薬散布による健康影響が懸念される.多くの地方都市では都市のコンパクト化や農産物の地産地消が推進されており,今後,農地分布(農薬の発生源)や人口分布(曝露集団)の変化にともなって,住民の大気経由の農薬への曝露が大きく変わる可能性がある.宇都宮市を対象に,2050年の土地利用や人口の分布の予測から,住民の農薬への曝露を推定した結果,農薬の中でクロロピクリン(CP)による健康リスクが最も高く,都市のコンパクト化に伴い農地が拡大すると,夏季の夜間に0.02%の住民が参考濃度を超えるCPに曝露されることが分かった.居住地と農地がより近い青森市での解析では,高濃度CPに曝露される人口割合が3%にも達することが示された.
  • 井上 陽仁, 松藤 敏彦
    2014 年70 巻2 号 p. 32-41
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/20
    ジャーナル フリー
     食品廃棄物のメタン発酵は発酵残さや発酵廃液の処理が必要となり,焼却施設と連携したコンバインドシステムが有利とされる.本研究はコンバインドシステムとして発酵残さを焼却し,バイオガスのガスエンジン発電,焼却施設の独立過熱器利用のシナリオを考え,正味エネルギー回収量を評価した.メタン発酵は乾式とし,焼却施設の更新期にある実都市を想定した.またメタン発酵は生ごみのみと紙ごみを加えた場合を考え,さらにパラメータの影響を知るため感度解析を行った.単純焼却と比較しコンバインドシステムのエネルギー回収量は増加する.しかし主に焼却発電量の増加によるものであり,紙ごみのメタン発酵はシステム全体の回収率を低下させた.焼却施設における所内消費電力量の削減,発電効率の向上が,正味エネルギー回収量増加に最も効果がある.
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