フェノール資化細菌
Cupriavidus sp. TW2株は,フェノール誘導されるフェノールヒドロキシラーゼ(PH)によってトリクロロエチレン(TCE)を分解する.本菌株の分解能を常時発現させるため,PH遺伝子群の上流に
tacプロモーター(
Ptac)を相同的組換えによって導入した.作製された組換え体TW2-P株はTCE分解能を構成的に発現し,フェノール誘導されたTW2株より高い分解能を示した.さらに本組換え体のSingle Cellレベルでの追跡を可能にするため,PH遺伝子群下流に緑色蛍光タンパク質をコードするGreen FluorescentProtein (GFP)遺伝子を,同様に相同的組換えによって挿入した.作製されたTW2-PGF株は,蛍光顕微鏡下で緑色蛍光を発する細菌として,Cellレベルでの観察が可能となった.また,この時GFP遺伝子の導入はTCE分解能に影響を与えず,高分解能を維持した.
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