土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
70 巻, 1 号
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和文論文
  • 綿貫 健文, 栗栖 太, 春日 郁朗, 古米 弘明
    2014 年 70 巻 1 号 p. 2-10
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/20
    ジャーナル フリー
     クロロエチレン類を微生物によって脱塩素化する技術では,有害な中間生成物の蓄積を防ぐことが重要である.本研究では,Dehalococcoides sp.を含み塩化ビニルモノマーが蓄積した培養系を用いて,蓄積メカニズムの解明と蓄積した物質の更なる脱塩素化を試みた.その結果,塩化ビニルモノマーの脱塩素反応はシスジクロロエチレンの脱塩素と共役して起こっていることがわかり,このことが塩化ビニルモノマー蓄積の原因であるとわかった.また,電子供与体である水素を断続的に添加しても脱塩素化の進行に影響を及ぼさなかった.ただし,硫酸還元細菌との競合が生じる場合には,水素の供給が行われなければ,シスジクロロエチレン存在下でも塩化ビニルモノマーの脱塩素は進行せず,水素の枯渇が塩化ビニルモノマーの脱塩素の妨げになりうることが示された.
  • 中村 寛治, 渡辺 健幸
    2014 年 70 巻 1 号 p. 11-17
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/20
    ジャーナル フリー
     フェノール資化細菌Cupriavidus sp. TW2株は,フェノール誘導されるフェノールヒドロキシラーゼ(PH)によってトリクロロエチレン(TCE)を分解する.本菌株の分解能を常時発現させるため,PH遺伝子群の上流にtacプロモーター(Ptac)を相同的組換えによって導入した.作製された組換え体TW2-P株はTCE分解能を構成的に発現し,フェノール誘導されたTW2株より高い分解能を示した.さらに本組換え体のSingle Cellレベルでの追跡を可能にするため,PH遺伝子群下流に緑色蛍光タンパク質をコードするGreen FluorescentProtein (GFP)遺伝子を,同様に相同的組換えによって挿入した.作製されたTW2-PGF株は,蛍光顕微鏡下で緑色蛍光を発する細菌として,Cellレベルでの観察が可能となった.また,この時GFP遺伝子の導入はTCE分解能に影響を与えず,高分解能を維持した.
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