ゴム等の超弾性物体の応力および変形解析プログラムを開発し、ゲート水止め時のゴムの挙動の健全性を理論面から検討する手段を得た。ゴムは大変形と非圧縮の特性を持ち、特に水密ゴムのように強い圧縮応力が働くと解法が不安定となる。本研究では材料の非圧縮性の取扱いに精度のよいLagrange未定乗数法を採用するとともに、反復計算中の変位増分量を制御することにより収束性を改善し、実用的な解析法を開発した。
主な結果として、水密ゴム圧着式に関してはゲート全閉時のゴム変形挙動のシミュレーションにおいてゴムの押さえ板及び扉体への圧着状態がよく実現象を再現していることを確認した。また水密ゴム摺動式に関しては扉体の移動とともにゴムが押し込まれる移動境界問題について理論的検討が可能になった。
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