ダム工学
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18 巻, 2 号
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論文
  • 鈴木 伴征, 新山 雅紀, 竹内 博輝, 神田 孝
    2008 年18 巻2 号 p. 80-93
    発行日: 2008/06/15
    公開日: 2008/12/12
    ジャーナル フリー
    島根県浜田川に計画されている浜田ダム再開発, 第二浜田ダムは上下流に連なるダムであるが, 上流側に位置する浜田ダムにおいて堆砂・排砂現象が再開発後に大きく変化することが予想され, 両ダムの堆砂容量を決定するにあたり, 一般的な算定手法では十分な精度を得られないと考えられた。そこで, 最新の堆砂現象の予測技術や既設浜田ダムの堆砂実績等を積極的に活用することで, 現地の土砂移動現象を精度よく予測可能な計算モデルを構築し, 数値シミュレーションによってこれらダムの堆砂容量を適切に評価した。
  • 福島 伸二, 谷 茂, 五ノ井 淳, 北島 明
    2008 年18 巻2 号 p. 94-110
    発行日: 2008/06/15
    公開日: 2008/12/12
    ジャーナル フリー
    ため池 (堤高H<15 m) では, 貯水池や流入河川の規模が小さく堆積する底泥土の粒度変化が少なく, 底泥土を固化処理して築堤土として利用する場合の強度管理には含水比のみの影響を考慮するだけでよかった。一方, フィルダム (H≥15 m) では, 貯水池や流入河川の規模が大きく砂礫分が流れ込みやすく, 底泥土の粒度変化が大きいため, 底泥土の固化処理時の強度管理には含水比だけでなく粒度の影響も考慮する必要がある。筆者らはこれまでにフィルダムの堤体改修に池内に堆積した底泥土を固化処理して築堤土として利用する場合を想定し, 室内試験により底泥土の固化処理強度に及ぼす含水比と粒度の影響を調べ, これらの影響を考慮した強度管理法を提案してきた。本稿は, 実際の池内に堆積した粒度が変化する底泥土を用いた実施工レベルの現場固化・盛土試験を実施して, 提案した強度管理法が十分な適用性を有していることを確認した結果について述べる。
報告
  • 中村 壽浩
    2008 年18 巻2 号 p. 111-117
    発行日: 2008/06/15
    公開日: 2008/12/12
    ジャーナル フリー
    益田川治水ダム建設事業は, 洪水調節を目的とした益田川ダムの建設と, 既得取水の安定確保や河川環境の保全等を目的とした既設笹倉ダムの再開発からなる。このうち, 治水専用ダムとして平成17年度に完成, 供用を開始した益田川ダムは, ゲートレスの常用洪水吐きを河床に設置した全国的にも珍しい構造である。今回, この益田川ダムの最大の特徴である, 治水専用ダム化 (貯水容量の再配分) に至った経緯と, 河床への常用洪水吐きの設置に関する設計施工の概要および関連事項について報告する。
  • 吉田 次男, 河野 幸彦, 石井 政博, 小出 博
    2008 年18 巻2 号 p. 118-125
    発行日: 2008/06/15
    公開日: 2008/12/12
    ジャーナル フリー
    コンクリート構造物の表面状態の調査においては, しばしば調査者が高所にアクセスする必要が生じ, その際, 仮設足場やロープアクセスなどの方法で行われている。しかしながら, これらの方法は, 危険が伴うとともに, 多大な費用を要する。一方, デジタルカメラの性能や画像処理技術は, 近年著しい進歩を遂げている。そこで今回, デジタルカメラによる撮影画像と画像処理技術を応用した遠隔画像計測手法による調査を試み, 調査面積が広範囲で形状が複雑なダムにおいて適用性の評価を行った。
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