ダム工学
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15 巻, 3 号
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論文
  • 寺田 道直, 浜田 元, 西山 孝, 市丸 博美
    2005 年 15 巻 3 号 p. 189-199
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/01/11
    ジャーナル フリー
    グラウト材に蛍光剤を添加して注入し, ボーリング孔壁あるいはコアに紫外線を照射してグラウトが浸透した亀裂を高精度に可視化する方法を開発した。この方法をダムサイトの注入実験に適用した結果, グラウト浸透亀裂を確実に識別できることが明らかとなった。また, 濃度別あるいは注入孔別に添加する蛍光剤の色を変えることによって, グラウトの浸透状況をより詳細に観察できることが明らかとなった。本手法はグラウチングの設計施工の合理化に役立つものと考えられる。
  • 岡野 眞久, 菊井 幹男, 石田 裕哉, 角 哲也
    2005 年 15 巻 3 号 p. 200-215
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/01/11
    ジャーナル フリー
    ダム貯水池堆砂の進行に伴い生ずる貯水池上流部河床の上昇などへの対応, さらには下流河川・海岸の環境保全などの面から総合的な流砂の管理が必要になっている。その手段の一つとしてダム貯水池に流入・堆積した土砂の一部を掘削後, ダム下流河道へ運搬・仮置し, 再び洪水とともに河川を通じ海まで流下させる手法が試みられており, その手法の確立が急がれている。本論文では, 天竜川佐久間ダム貯水池の堆砂を掘削し, 佐久間ダム下流の秋葉ダムおよび船明ダム下流河川に還元することを想定し, これらによる河床変化等について論ずるものである。
  • 楳田 真也, 川崎 秀明, 安田 成夫, 冨澤 洋介, 石田 啓
    2005 年 15 巻 3 号 p. 216-226
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/01/11
    ジャーナル フリー
    ダム放流水や魚道呼び水などの既存水利施設における開水路流水エネルギーの利用を図る上で, 水車システムの小型化と汎用化が求められる。通常のクロスフロー水車は導流管を通して水流を調節し使用されるが, 導水管を伴う大型のシステムは設置空間の確保の問題がある。本研究では, 導流管を使用しないクロスフロー水車の開水路流れへの適用性を検討するために, 水車性能と周辺流れに関する実験を行った。羽根車の軸が水平と鉛直の2つの設置形態を考慮し, トルク・出力と流況特性との関係を分析した。水平軸水車は効率が高く, 低速回転域で高い有効落差を得て高出力を, 鉛直軸水車は高速回転域で高い有効落差を得て高出力を発生した。
  • 北島 明, 谷 茂, 福島 伸二, 西本 浩司
    2005 年 15 巻 3 号 p. 227-240
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/01/11
    ジャーナル フリー
    筆者らはこれまでに, 老朽化ため池の堤体改修 (補強や漏水防止) を目的に, 池内に堆積した底泥土を固化処理して, 所要の強度と遮水性を有するように人工的に製造した築堤土により堤体を築造する砕・転圧盛土工法を開発してきた。本論文では, 砕・転圧盛土工法をフィルダム堤体の耐震補強に適用した事例を紹介し, 築堤土の目標強度の設定と固化材添加量を決定するための設計法を説明した。また, 施工中に築造した新設堤体の強度と遮水性の確認調査と, 新設堤体と既設堤体の強度・変形特性の比較調査を実施し, 新設堤体が所要の強度と遮水性を満足していたこと, 新設堤体と既設堤体の変形性の相違が少なく, 互いになじみのよい堤体を築造できたことを報告する。
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