2008年6月14日午前8時43分, 岩手県と宮城県の県境付近を震源とするマグニチュード7.2の岩手・宮城内陸地震が発生し, 震源に近い数ダムにおいて被害が生じた。そこで, ダム工学会災害調査委員会は, 調査団を結成し, 6月30日・7月1日の2日間にかけて現地に派遣し, ダムの被災状況の災害調査を実施した。調査したダムは, 国土交通省の石淵ダム, 胆沢ダム (本体施工中), 宮城県の荒砥沢ダム, 栗駒ダム, 岩手県の衣川1号ダムの5ダムであり, 今回の地震により堤体沈下・クラックなどの被害が生じた。本稿ではその状況について速報する。
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