流通研究
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11 巻, 1 号
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  • 陶山 計介
    2008 年 11 巻 1 号 p. 1-2
    発行日: 2008年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 須永 努, 恩藏 直人
    2008 年 11 巻 1 号 p. 3-19
    発行日: 2008年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    近年、消費者が最終的に購入する製品やサービスへの満足度は非常に高まっている。それに比べ、購入に至るまでのプロセスに対する満足度はそれほど高くない。本研究では、購買意思決定プロセスを「購買想起」「店頭以外での情報収集」「店頭での情報収集」「購入」という4つの段階に分け、購買プロセスの進行に伴う消費者行動の動態的変化を捉えようと試みた。その際、我々は消費者のスイートスポットという概念を導入して考察している。スイートスポットとは、消費者が好意的な反応を示す受容領域のことであり、ここではそれを「明確さ」と「広さ」の2次元で捉えた。分析の結果、スイートスポットや考慮集合サイズが動態的に変化していく様子だけでなく、スイートスポットが追加的情報探索量や購買プロセスに対する満足度へ及ぼす影響も明らかにされた。
  • 大阪・中崎町を事例に
    牛場 智
    2008 年 11 巻 1 号 p. 39-53
    発行日: 2008年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    近年、eリテイルによる販売手法が注目されているが、わが国では、eリテイルをきっかけに小売ビジネスに挑戦する「ベンチャー小売商」型の事例は少ないとされてきた (向山2002) 。
    ところで、従来の商業集積地とは別に、若者に支持され活況を呈している街区が出現してきたことが指摘されている。大阪では堀江や南船場などにあたる地域は「新しい街」と呼ばれ、その特徴として若者向けの店舗が主力であることがあげられる。
    その第二世代の候補として中崎町が注目されている。筆者の調査によれば、現在、中崎町においては、新しい店舗が集積しつつあるが、これらの特徴として、 (1) 生活雑貨店が多い、 (2) インターネット上の店舗からスタートし実店舗に移行する形態のものがかなりみられる、などのことがわかった。
    本研究では、雑貨の新しい類型化を導入することにより、ある種の類型はインターネットに親和性があるが、完全にはデジタル化できないので、そのギャップを埋めるために実店舗戦略が機能していると理解できることがわかった (インターネットから実店舗展開戦略) 。
    こうしたネットベースドの店舗は、集客において優れ、その来訪者層は、すでに情報を共有する親密な顧客や作家の関係者などの特徴をもち、強いコミュニティ形成力を武器に、新しい街を支える有力な要素となりつつあるといえ、上記の「ベンチャー小売商」型の事例となっているといえる。本稿ではこうしたメカニズムを分析する。
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