流通研究
Online ISSN : 2186-0939
Print ISSN : 1345-9015
ISSN-L : 1345-9015
11 巻, 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 成生 達彦, 王 海燕
    2008 年 11 巻 2 号 p. 1-13
    発行日: 2008年
    公開日: 2011/08/16
    ジャーナル フリー
    本稿では、空間的競争モデルを用いて、独占的生産者がインターネット通販チャネルを導入するための条件、およびそのことが消費者厚生や経済厚生に及ぼす効果について検討する。結論として次のことが導かれる。消費者の移動費用が高く、かつネットチャネルの配達費用がある程度低い場合に、生産者はネットチャネルを導入する。また、ネットチャネルの配達費用が十分低い場合には、その導入によって経済厚生が増加する。
  • 解題
    上田 隆穂
    2008 年 11 巻 2 号 p. 37-38
    発行日: 2008年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 大石 芳裕
    2008 年 11 巻 2 号 p. 39-54
    発行日: 2008年
    公開日: 2011/08/16
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は, グローバル・マーケティング研究の展望を示すことであり, 過去の研究蓄積を体系的に整理することでもなければ, 個々のテーマを詳細に掘り下げるものでもない。 “Harvard Business Review” の編集方針のように, 今後の大きな流れを展望することに注力した。いくつかある研究課題の中でも, 多国籍製造業者にとって「小売業者との競争と連携」, 「地球環境問題への対応」, 「途上国市場への対応」3つが主要課題となっている点を踏まえ, われわれ研究者がこれらのことを意識したグローバル・マーケティング研究を積み重ねることの必要性を強調したい。
  • 陶山 計介, 後藤 こず恵, 大田 謙一郎
    2008 年 11 巻 2 号 p. 55-69
    発行日: 2008年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    昨今の景気後退と物価高を受けてわが国でもプライベート・ブランド (PB) は、小売企業の成長だけでなく、消費者行動やメーカーのブランド (NB) 戦略にとってますます重要な存在となってきている。そうしたなかで顧客のPBロイヤルティ構造を日英米3ヵ国、紅茶、牛乳、チョコレート、シャンプーの4製品カテゴリーについて、主として共分散構造分析を用いてモデル比較を行った。その結果、3ヵ国に共通してPB価値優位性に対する価格要因の影響力は低く、環境・健康といった付加価値要因が高いPBロイヤルティの形成に寄与していること、他方、PBロイヤルティに対する製品要因の影響度、コストパフォーマンスおよび品質の役割は国によって異なること明らかにされた。欧米と比べて低いと言われてきた日本のPBシェアの影響要因を解明するためには、これらの各国別の共通点や相違点をふまえることが必要である。
  • 北京有力2社の比較事例研究
    矢作 敏行, 黄 江明
    2008 年 11 巻 2 号 p. 71-91
    発行日: 2008年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    中国は1990年代から漸進的な市場開放政策を進め、世界中の有力小売外資が競い合う「オリンピック型市場」へと変貌した。そこでは外資対外資、あるいは外資対内資という複雑な競争が繰り広げられ、だれがマーケットリーダーになるかはまったく不確実である。過去の研究は有力外資が競争優位性を発揮する市場もあれば、そうでない例もあるという多様な結果を示している。その分かれ道となる主要な要因の1つが国内小売企業の成長の速度であり、その競争力の程度である。北京有力2社の比較事例研究を通して、地元企業からみた「小売国際化プロセス」を検証する。
  • 川端 基夫
    2008 年 11 巻 2 号 p. 93-111
    発行日: 2008年
    公開日: 2011/08/16
    ジャーナル フリー
    本稿は、わが国で研究が遅れてきたフランチャイズ (FC) 方式での海外進出に焦点をあて、日系FC企業の国際化実態を基に、新たな分析フレームを提起したものである。結論的には、従来英語圏の研究で指摘されてきた「資源制約理論」や「エージェンシー理論」に依拠するよりも、海外の現地本部や店舗に対する統治 (統制) のあり方、つまり統治の「手段」と統治の「程度」の視点 (分析軸) から捉える方が、進出後の実態分析には有効であることが判明した。そこで、その2つの分析軸の組み合わせからなるフレームで主体特性を位置づけ、それを基に国際化行動を分析する研究の方向性を提起した。
feedback
Top