流通研究
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9 巻, 3 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 公共サービスを担う政府部門と民間部門の動態
    上田 誠
    2007 年 9 巻 3 号 p. 15-31
    発行日: 2007年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本稿は、商業政策のフレームワーク (枠組み) を明らかにすることを目的としている。商業政策のフレームワークには、政府部門が政策供給主体となり民間部門が一次的な政策顧客となる段階と、民間部門が政策供給主体となり住民が最終的な政策顧客となる段階が二元的に存在し、この2つの段階が連動して有機的に作用しているという特徴がある。このフレームワークの考察をとおして政府部門と民間部門にかかわる3つの問題点を指摘するとともに、合わせて商業政策の学際性や地域との関係について示唆する。
  • 高嶋 克義
    2007 年 9 巻 3 号 p. 33-51
    発行日: 2007年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    小売業態論は, 小売業態を分析単位として小売業態革新のダイナミクスにおける特徴を捉えるアプローチであり, 新規参入業者による業態革新と業態への収敏化という傾向を想定している。本研究では, これらの傾向を革新者のジレンマやドミナント・デザインといった技術革新論の視点で捉え直すとともに, この想定が抜本的アウトプット革新という限定的な革新概念からもたらされることを説明する。そのうえで, 抜本的革新一漸進的革新, アウトプット革新一プロセス革新という多様な革新を考慮し, 小売企業の組織能力による革新への影響を考えることで, 小売業態革新の展開には2つの対照的なパターンが存在することを理論的に導き出す。
  • 革新誘発力の源泉としてのノウハウ公開
    水野 学
    2007 年 9 巻 3 号 p. 53-68
    発行日: 2007年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は、数多くの製品革新を必要とするビジネス・システム革新をユーザーが実現するために、いかにすればメーカーからの貢献を誘発できるのかというリサーチ・クエスチョンを明らかにすることである。この問題に対し、本稿はリード・ユーザー論および筆者らが別稿で提示した、同業他社へのノウハウ公開の貢献誘発効果という2つの視点からアプローチした。事例研究の結果、市場性の問題を理由としてリード・ユーザーであっても実現できない革新が存在することと、そして市場性問題の解決に、同業他社へのノウハウ公開によって創造された「追随市場」が貢献したことが明らかにされる。
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