流通研究
Online ISSN : 2186-0939
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23 巻, 2 号
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投稿論文
  • 久保 知一
    原稿種別: 投稿論文
    2020 年 23 巻 2 号 p. 1-16
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/12/26
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    流通における卸売業者のミクロ的な介在根拠は,卸売業者が個々の顧客に対して提供する顧客価値にある。本論では,卸売業者がどのような顧客価値を提供しているのか,そして顧客価値はどのような組織的メカニズムによって作り出されているのかを問い,多属性モデルに基づいて卸売業者の顧客価値提供を描写する概念モデルを提案し,さらに実証分析を行った。その結果,配送の延期と流通サービスのカスタマイズ度が顧客価値に正の影響を与えており,それらは組織能力,仕入れの投機,そして人的資産特殊性から正の影響を受けていることが示された。

  • 長尾 雅信, 山崎 義広, 八木 敏昭
    原稿種別: 投稿論文
    2020 年 23 巻 2 号 p. 17-31
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/01/14
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    価値創出・向上型の広域連携が進められる中で,圏域設定や価値創出に係る知見が求められている。先行研究では歴史文化資産を軸とした地域間のプレイス・ブランディングが示唆されたものの,その促進の駆動因としては十分に明らかにされたとは言い難い。同様に実務,研究に共通する課題として,地域間の産官が参加した委員会方式によるブランド・マネジメントの停滞が挙げられており,民間の活動を含めたマルチレベルのブランディングへの注目が求められている。本研究では,地域間のプレイス・ブランディングにおいて,複数のデータ収集方法を用い分析を行う混合研究法により,個の意識の把握や役割の重要性を明らかにし,ボトムアップ・ビルディングの効用を示した。そこで歴史文化資産が,連携の駆動因として機能しうることを見出した。さらに,地域ブランド資産を認識した個人が,地域間の繋がりの方向づけや意味づけを行う存在となりうることを確認した。

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