スギ材ストランドを表層に用い,古材パーティクルを芯層用原料とした実験室製の実大OSBと,市販の4種の木質パネルを供試材料として,3年間の屋外暴露ならびに屋根下地への実際使用試験を行った。
3年間屋外暴露後の曲げ強度(MOR),曲げヤング係数(MOE)の残留率は30~70%を示し,接着剤の種類や表面性状の違いによる差が現れた。はく離強度.(IB)はMタイプパーティクルボードでの低下が大きく,厚さ膨張率はMタイプパーティクルボードおよび市販のOSBが大きな値を示した。試作のOSBの屋外暴露による強度残留率は,MOR,MOE,IBについて68%,55%,77%となり,供試したボードと比較して良好な耐久性能を示した。
野地板として3年間使用後の強度低下は,試作OSBでは確認できなかった。また,5種類のボード全体について,低下は大きくても10%以内と見積もることができた。下地材として使用後の材質評価を,JISおよびJASの湿潤曲げ試験によって行った結果、未処理材(対照材)との間に耐水性能の大きな差は認められなかった。
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