陸生有肺類
Euhadra 属における卵白腺から卵への蛋白質の移行を確証するため,
E. peliomphala, E. subnimbosa および
E. quaesita の卵白腺と卵の可溶性蛋白質を免疫生化学的に解析した.
E. peliomphala の卵白腺可溶性蛋白質の主要なポリペプチド群 (No. 8, 9ポリペプチド群) を精製し, ウサギに免疫し, 得られた抗血清より卵白腺に対する特異抗体 (anti-AG) を精製した. 次に, anti-AGを用いて,
E. peliomphala, E. subnimbosa および
E. quaesita の卵白腺と卵の可溶性蛋白質を O'Farrell の2次元電気泳動法と Western blotting 法により解析した. その結果, anti-AGは, 抗原として用いたポリペプチド群に相当する2つのポリペプチド群だけではなく, 他の1つのポリペプチド群 (No. 14ポリペプチド群) とも反応したことが検査した全ての試料について認められた. この結果は,
Euhadra 属におけるこれら3つのポリペプチド群が卵白腺から卵へ移行することを強く支持する.
抄録全体を表示