考案したHb結合交差電気泳動法を用いてHpポリマーのHb結合中間体の検討を行った. Hp2-1, Hp2-2型の各ポリマーは, 分離された中間体の数より, ペンタマーまでは従来どおりHbと等モルで結合することが確認された.
Hp定量に際しての型判別の過程でみいだされたHpバリアントについて, Hb結合交差電気泳動法を用いて, Hbとの結合性について検討を行った. Hp Johnson 型および Carlberg 型類似のバリアントの各ポリマーは, 正常Hpと同様, 等モルのHbと結合した. この分離された中間体の数より各ポリマーのサブユニット数が推定可能であり, Hp Johnson 型では, それぞれ2本の対バンドは, 陽極側よりダイマー, テトラマー, ヘキソマーの構成になっていると考えられた. またHp Carlberg 型類似のバリアントの各ポリマーは, 正常 Hp2-1型またはHp2-2型と同数のサブユニットより構成されていると考えられた.
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