日本土壌肥料学雑誌
Online ISSN : 2424-0583
Print ISSN : 0029-0610
57 巻, 6 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1986 年57 巻6 号 p. Cover1-
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1986 年57 巻6 号 p. Cover2-
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1986 年57 巻6 号 p. App1-
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 甲斐 秀昭, 蒲田 昌治, 河口 定生, 金山 拡
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 535-543
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    除草剤の連用が水田土壌の微生物相と窒素を中心とする物質循環に及ぼす影響を明らかにするため,まず,本報では,昭和52年度より3か年にわたって水田作土層における微生物相の変動を調査した。1)調査に先立ち,土壌試料の採取・調製の方法と微生物計数値のバラツキについて統計学的に検討した結果,本研究における微生物測定用の土壌試料は,各処理区2反復のそれぞれ3か所から採取した計6個の単位試料をよく混合・縮分して調製することが適切であることを確かめた。2)作土表層の糸状菌,グラム陰性菌およびセルロース分解菌の各菌数は,耕起前に多く,湛水および除草剤処理により減少した。糸状菌数は,除草剤区が対照区よりやや多い傾向がみられた。放線菌数および全細菌数は,湛水により増加し,薬剤処理により減少した。とくに,パラコート区およびベンチオカーブ区の全細菌数がかなり減少した。嫌気性菌数は耕起前に少なく,湛水後増加したのに対し,硫酸還元菌数は耕起前に多く,湛水により一時減少した後,再び増加した。両者とも水稲の生育中期には,ベンチオカーブ区が対照区をやや上回った。硝化菌,緑藻およびラン藻の各菌数は,湛水後の水稲の生育初期に増加し,以後前二者は変動が小さかったが,後者は水稲の生育後期に減少した。落水期には各菌数とも増加したが,とくに各除草剤区のラン藻数は対照区をかなり下回った。3)作土下層の微生物相は,多くの場合,表層と同様の変動パターンを示したが,菌数は表層より少なく,またその変動幅も狭かった。いずれの除草剤区とも全細菌数は明らかに対照区を下回った。一方,硫酸還元菌数は,表層と同様に水稲の生育中期にベンチオカーブ区が対照区より多かった。緑藻数およびラン藻数の変動パターンも表層とよく類似した。4)除草剤施用の直接的影響を明らかにするため,除草剤処理の前後を中心に微生物相を調査した。糸状菌数は,処理後クロメトキシニル区とベンチオカーブ区で対照区をやや上回った。放線菌数および全細菌数はいずれも除草剤区が対照区よりも少なく,とくに後者は,処理直後のパラコート区とベンチオカーブ区でかなり低下した。したがって,作土表層のB/F値は,概して除草剤区が対照区よりやや小さかった。グラム陰性菌数は,クロメトキシニルおよびベンチオカーブの処理直後に減少した。セルロース分解菌および緑藻も,クロメトキシニルおよびベンチオカーブの施用による影響がみられた。硝化菌およびラン藻の各菌数は,いずれの除草剤区も対照区よりかなり少ない傾向を示した。とくにラン藻は,ベンチオカーブ処理直後に,また,クロメトキシニル処理では約2週後に対照区との菌数差が拡大した。嫌気性菌数は,処理直後を通じて対照区とほぼ同様の変動パターンを示し,薬剤処理の影響は小さかった。5)以上の結果から,除草剤連用による水田土壌の微生物相の変動は,薬剤に対する微生物の直接的応答,ならびに土壌環境,有機物の供給量,水稲の生育時期等の変化が各種微生物に及ぼす影響によるものと考えられた。
  • 長谷部 亮, 関矢 信一郎, 飯村 康二
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 544-550
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    水田土壌表層における酸化層・還元層の分化を支配している因子の中で,透水,間断かんがい,中干しといった水管理条件をとりあげ,酸化層・還元層の分化に及ぼす影響を調べた。結果を要約すれば以下の通りである。1)透水速度の大きい試験区ほど湛水後の酸化層の維持期間は長くなった。しかしながら,湛水後期には各試験区とも全層還元的となった。この原因として,透水による田面水からの溶存酸素の供給程度では地温の上昇に伴う土壌微生物の酸素消費には間に合わないためと考えた。2)間断かんがいの落水期間に,それまで全層還元的であった土壌表層に酸化層の形成を認めた。また,間断かんがい期には,常時湛水区に比べて土壌は酸化的に維持された。3)中干しによって,それまで全層還元的であった土壌表層に酸化層の形成を認めた。しかし,間断かんがいと異なり,中干し終了後の再湛水によって土壌は再び全層還元的となり,土壌表層の酸化は一時的なものであった。4)透水は基肥窒素の硝化脱窒に大きく影響を及ぼし,一方,間断かんがい・中干しによる落水は穂肥・実肥等の生育後期追肥に大きく影響を及ぼす可能性があると考えた。
  • 山室 成一
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 551-557
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    細粒質強グライ土水田における堆肥6年連用が土壌無機化窒素の固定化,脱窒,水稲吸収に与える影響についてトレーサーNH_4-^<15>Nを用い検討した結果は次の通りであった。1)土壌現存NH_4-Nの固定化割合は移植期に存在していたものが最も高く,次いで分けつ盛期,幼穂形成期,穂揃期に存在していたものの順であった。これらは,穂揃期に存在していたものをのぞいて,堆肥2トンおよび3トン区で高いという傾向であった。2)土壌現存NH_4-Nの水稲による吸収割合は移植期,分けつ盛期,幼穂形成期と水稲の窒素吸収能力が大きくなるにつれて高くなった。幼穂形成期と穂揃期では両者にあまり相違がなかった。各期に存在していた土壌NH_4-Nの水稲吸収割合は無堆肥区に比べて堆肥施用の各区で高いという傾向であった。3)土壌現存NH_4-Nの脱窒割合は各時期とも無堆肥区に比べて堆肥施用の各区で低かった。かつ,分けつ盛期以後は堆肥施用量が多い区ほどその脱窒割合は低かった。4)土壌無機化窒素の固定化,脱窒,水稲吸収への総移行量は堆肥3トン区≒堆肥2トン区>堆肥1トン区>無堆肥区の順であった。各期間別の移行量は移植期から分けつ盛期にかけては堆肥1トン区は無堆肥区と同じであったが,堆肥2トンおよび3トン区は無堆肥区よりやや大きい程度であった。分けつ盛期から幼穂形成期にかけては堆肥施用の各区は無堆肥区のそれに比べて1.5倍程度多かった。しかし,幼穂形成期以後は各区とも同じようであった。土壌無機化窒素の総固定化量は堆肥2トンおよび3トン区で大きく,次いで堆肥1トン区,無堆肥区の順であった。無堆肥区のそれは堆肥2トンおよび3トン区の6割程度であった。土壌無機化窒素の総吸収量は堆肥3トン区>堆肥2トン区>堆肥1トン区>無堆肥区の順であった。土壌無機化窒素の総脱窒量は無堆肥区>堆肥1トン区>堆肥2トン区>堆肥3トン区の順であった。5)堆肥連用が進むと,堆肥施用量の増加に伴って,土壌無機化窒素の固定化割合は高まり,脱窒割合は低くなるという土壌の窒素富化にとって効率のよい動きを示した。また,作土中の全窒素もそれとともに増加し,連用6年目では無堆肥区に対して堆肥1トン区は14%,2トン区は22%,3トン区は25%の増加であった。
  • 山崎 慎一
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 557-
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 大川原 良次, 小島 邦彦, 吉田 昌一
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 558-562
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 小島 邦彦, 小池 博, 浦野 元, 大平 幸次
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 563-570
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    (1)南米産のコムギ2品種,PIMA77およびIAS58のアルミニウム(Al)に対する耐性の度合を,幼植物根の水耕栽培における伸長試験ならびにヘマトキシリン染色両判定法によって確認した。Al耐性のIASは,感受性のPIMAに比べて根端部のカチオン置換能(CEC)が小さく,Alの吸収または吸着の度合が低い。この根端部のCECの低いことが強Al耐性と関わりをもつことが示唆された。(2)川渡黒ボク土を用いた土耕栽培において,石灰を添加せずに土壌pHを調製しなければPIMAは著しく生育障害を受け,また地上部のAl含有率が高かった。しかし,IASはそのAl含有率は比較的低く石灰添加区におけると同様の生育を示し,ほとんど悪影響を受けなかった。この黒ボク土における両品種の乾物生産の違いは,土壌ならびに植物体地上部の無機成分の分析結果から,主として黒ボク土中の交換性Alに対する両品種の反応の違いによるものと推定した。(3)黒ボク土において,PIMAならびに IAS両品種ともにリン酸無添加区では著しく生育障害を受け,リン酸添加によりともに良好な生育を示した。この場合リン酸の同一添加区では,IASはPIMAに比して常に地上部のリン含有率が低いにもかかわらず乾物生産が高く,石灰無添加区のAlストレス下ではリン酸肥料に対する生産効率が高い特性を有していることが明らかとなった。
  • 村松 紀久夫, 粟村 光男
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 571-578
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    茶樹の立枯性症状発生園の特性を明らかにするため,静岡県西部において,3つの症状園を選び,対照園を対比させて,症状園の養分吸収特性および土壌水分特性を調べた。また症状園の施肥改善試験を行った。1)症状園茶樹の養分吸収において,2つの症状園で葉部の塩基組成のアンバランスおよびマンガンの過剰吸収,根部のアルミニウム不足などの吸収特性が認められた。またこの特性が認められない症状園では,とくに過湿になりやすい条件下にあり,物理性の不良が認められた。2)施肥改善による細根の断面分布は,有機肥料系処理区>無機肥料系処理区>対照区の関係がみられた。立枯性症状の多発した処理区は,根の生育が劣り,土壌水分量が高かった。断面分布の細根数と発生率の間にr=-0.812と比較的高い負の相関が認められた。3)以上の結果から,茶樹の立枯性症状とは,養分吸収のアンバランスや土壌水分に関連する物理性の不良などによって,茶樹は,とくに根部の生長が抑制され,樹勢も著しく弱まる。それにせん枝や過湿などが加わると,さらに根の活性が衰える結果発生する症状と考えられた。
  • 加藤 好武
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 579-588
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 長谷川 周一
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 588-
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 久保田 正亜, 長塚 隆, 古坂 澄石
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 589-592
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    2,3-ブタンジオールの消失について非殺菌水田土壌および殺菌水田土壌を用いて検討した。また水田土壌より分離した保存細菌株を用いて,その資化性の検討を行ない以下の結果を得た。1)非殺菌水田土壌へ添加した2,3-ブタンジオールはすみやかに消失した。殺菌水田土壌へ添加した2,3-ブタンジオールは少なくとも8日間,添加量と同量が残存していた。2)2,3-ブタンジオールの前駆物質であるアセトインを非殺菌水田土壌へ添加した場合,2,3-ブタンジオールの場合と同様にすみやかに消失した。殺菌水田土壌へ添加した場合も2,3-ブタンジオールの場合と同様,少なくとも8日間,添加量と同量が残存していた。3)水田土壌から分離,純化した保存細菌12株のうち,7株が2,3-ブタンジオールを単一炭素源とした培地に生育した。4)2,3-ブタンジオール資化菌は生育にともない中間代謝産物として若干の酢酸を培地中に集積した。以上の結果より水田土壌において生成された2,3-ブタンジオールは水田土壌中の微生物によって資化されることが明らかとなった。
  • 土屋 一成, 和田 秀徳, 高井 康雄
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 593-597
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    水田土壌からの無機成分の溶脱過程を解析する一環として,湛水土壌中で無機成分が水溶化する状況を遠心分離管を用いた湛水保温静置実験で追求した。1)酸化状態にある土壌の陽イオン交換座に吸着されているCa^<2+>,Mg^<2+>,K^+,Na^+などの陽イオンだけでなく,湛水後に土壌の還元に伴って生成するFe^<2+>,Mn^<2+>,NH_4^+も,還元状態が発達した湛水土壌中で主として単純な陽イオンとして行動し,陽イオン交換反応に従って土壌溶液と土壌粒子の間に分配される。2)湛水土壌中で生成されたFe^<2+>,Mn^<2+>,NH_4^+などは,塩基に未飽和な陽イオン交換座と優先的に反応する。この反応が進む間は陽イオンの水溶化割合は漸増ないしほぼ一定に保たれ,陽イオン交換座において塩基の飽和が進むと,陽イオンの水溶化割合が急激に高まる。3)還元の発達した湛水土壌中での陽イオンの水溶化割合は,ほぼNa^+>NH_4^+>K^+>Mg^<2+>>Ca^<2+>&gne;Fe^<2+>であり,1価陽イオンのほうが2価陽イオンより水溶化しやすく,また,同じ価数なら水和直径の大きい(イオン半径が小さい)ほうが水溶化しやすい傾向がある。また,陽イオン交換容量の小さい土壌ほど陽イオンの水溶化割合が大きいことが認められる。4)K_<ERR>の式を用いて算出された陽イオンの選択係数は以下のようである。K_<K/Na>≒5 ; K_<K/NH_4>≒3 (長野土壌),6(鴻巣土壌),2〜6(山梨土壌) ; K_<Ca/Fe>≒K_<Ca/Mn>≒1。
  • 五十嵐 太郎, 小林 正義, 馬場 昂
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 598-600
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 山田 秀和, 服部 共生, 近藤 仁
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 601-603
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 金田 吉弘, 三浦 昌司, 児玉 徹
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 604-606
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 西村 博和, 渡辺 久
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 607-610
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 小野 剛志, 白旗 秀雄, 千葉 行雄
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 611-613
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 谷山 一郎, 菅原 和夫, 陽 捷行
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 614-627
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1986 年57 巻6 号 p. 628-631
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • [記載なし]
    原稿種別: 本文
    1986 年57 巻6 号 p. 632-
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    1986 年57 巻6 号 p. Toc1-_4_
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 索引
    1986 年57 巻6 号 p. Index1-_3_
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1986 年57 巻6 号 p. App2-
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1986 年57 巻6 号 p. Cover3-
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1986 年57 巻6 号 p. Cover4-
    発行日: 1986/12/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
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