日本石油精製横浜製油所の流動接触分解装置は高オクタン価ガソリンの製造を目的として建設され, 昭和29年末に完成し, 同30年1月試運転を開始し, そのまま順調に本運転に入つた。装置は竜とのStandard Oil DevelopmentCo., 現在のEsso Research & Engineering Co.のModel IVで, ミナス原油系の溜出油および脱瀝油を原料とし, 設計能力は新原料油5, 600BPD, リサイクル油4, 480BPD, 合計10, 0$OBPDである。作業成績はきわめて優秀で, ガソリンのオクタン価高く高収率である。分解軽油は低硫黄分の重油の調合に使用される。精溜塔塔底油は装置外へ抜出さずに最後まで循環分解される。液化ガスは有用な成分に富み, 近くこれを原料として石油化学工業が発足することになつている。
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