中部地方の産業構造を全国の状況と対照すると, 繊維工業が圧倒的に優位を占め, その主力は軽工業といいうる。この由来はエネルギー源に基づくところが大きく, すなわち昭和32年度における工業エネルギー需要の構成は全国に比し電力に対する比重が広い。
将来のエネルギー需要を各産業別主要工場の計画より推定すれば, 依然電力に対する依存性が強い。昭和50年度の主要エネルギーの需要は31年度の実績の約3倍以上に達するものとみられるが, この伸張に応ずるためには, 豊富な水力の開発を推進するとともに本地区特有の亜炭の増産と天然ガス生産の健全な発展をはからなければならない。
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