戰後の西欧諸国の原油生産は各国の大規模な探査によりて着々と成果が示されている。西ドイツは西欧原油産額の約1/2を産出し, 徹底した探査, 試堀によつて戰後9新油田を開発し, 1950年の出油量は1, 119, 000tで前年度に比して280, 000tの増加をみせている。オランダでは戰前は採算出油井は皆無であつたが, 現在は唯一ではあるが2, 000t/dayの大油田Schoonebeekが出現した。フランスではスペインとの国境近くにLack油田が発見され, Saint Marcetガス田では近代的天然ガス工業が経営され, プロパン, ブタンは自国の需要を満たした上, 北欧諸国へ輸出されている。イタリーではPo Valleyに大ガス田が発見され, 1952年9の産出量は2, 000, 000, 000m3に達するであろう。イギリ, スではD'Arcy Exploratlon Co.などの4グループが探査を行つているが, 産油量の大なるものはない。しかし, 石炭, カリ資源の発見および地質学的研究に重要な役割をなしている。
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